食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

残留クロルメコートを含むインド産ブドウの既存ストックに関するCRD声明

CRD(Chemicals Regulation Directorate)
CRD Statement Regarding Existing Stocks of Indian Grapes Containing Residues of Chlormequat
Issued: 30 April 2010
Amended: 06 May 2010
http://www.pesticides.gov.uk/food_safety.asp?id=2886
HSEのCRDは法定最大残留濃度(MRL)0.05 mg/kgを超過するクロルメコートを含むインド産のブドウが英国や他のヨーロッパ地域に輸入されたという情報を得た。EFSAが2010年4月23日に発表した声明では検出された量では安全上の懸念はないと結論した。EFSAは残留クロルメコートが1.06 mg/kgを超過しなければ消費者への急性の健康リスクはないと結論している。FSAは検出されている残留濃度が英国の消費者にとって安全上の懸念とはならないことに満足している。
英国の市場に出回っているブドウについては現在モニタリング計画によりクロルメコートの分析が行われている。2010年4月29日に欧州委員会は各国当局に対して指令396/2005の18条(4)の「例外事例」として法的部門の助言を求めるよう助言した。この指令は害虫や病気の緊急発生時に暫定的に農薬の使用を認めるために、設定されたMRLを一時的に超過することを認めるためのものである。しかしながら「例外的状況」として問題の広さと社会経済学的帰結に18条(4)を解釈できるという欧州委員会の法的助言を得た。この助言に従い、CRDは現在保有しているストックに限り、MRL超過での販売を認める例外措置をとることを決定した。この除外は英国にのみ適用される。2010年4月30日時点で既に英国内に存在するストックはEFSAの声明にある1.06 mg/kg以下の残留クロルメコートであれば英国内で販売できる。
販売業者はMRLを超過したインド産のブドウがさらに入ってこないよう対策すべきであり、CRDは4週間後にチェックする。
関係者には通常MRL超過の食品は合法的には販売できないことを再確認する。同じような事態が起こったときに同じ対応をとることはない。