食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

EurekAlert(http://www.eurekalert.org)より

  • ビタミンD濃度の低さが認知機能低下と関連する

Low vitamin D levels associated with cognitive decline
12-Jul-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-07/jaaj-lvd070810.php
Archives of Internal Medicineの7月12日号に報告された論文によれば、血中ビタミンD濃度が低いと6年以上経って思考や記憶や学習能力が低下するリスクが高い。1998年に858人の65歳以上の成人の血中ビタミンD濃度を測定し検査を行い、3年後と6年後に認知機能検査を行った。血中ビタミンD濃度が極めて低い(25ヒドロキシビタミンDが25 nmol/L以下)人は6年後の一般的認知機能低下リスクが60%高かった。
Arch Intern Med. 2010;170[13]:1135-1141
エディトリアルでは最近ビタミンDの各種健康影響についての観察試験が多数報告されているため、そろそろ無作為対照化試験が必要と述べている
Arch Intern Med. 2010;170[13]:1099-1100
(日本も参加して欲しいな。欧州とは日光への暴露も魚の摂取量も違うのでビタミンDが主要因なのかどうか見極めて欲しい)

Vitamin D levels associated with Parkinson's disease risk
12-Jul-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-07/jaaj-vdl070810.php
Archives of Neurologyの7月号に発表された論文によればビタミンD濃度が高いとパーキンソン病発症リスクが少ないようだ。
Arch Neurol. 2010;67[7]:808-811.

  • ビタミンEの多い食品を食べることは認知症リスクの低さと関連する

Eating foods rich in vitamin E associated with lower dementia risk
12-Jul-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-07/jaaj-efr070810.php
Archives of Neurologyの7月号に発表された論文によれば、食事からのビタミンE摂取量の多さは認知症アルツハイマー病リスクの低さと関連するようだ。1990年から1993年に55歳以上で認知症でない5395人を評価した。調査対象はビタミンE、ビタミンC、ベータカロテン、フラボノイドで、9.6年のフォローアップ期間に465人が認知症、365人がアルツハイマーと診断された。ビタミンEの摂取量が上位1/3の集団(中央値18.5 mg/日)は下位(中央値9 mg/日)より25%認知症発症リスクが低かった。ビタミンC、ベータカロテン、フラボノイドは関連がなかった。
Arch Neurol. 2010;67[7]:819-825
(食事からのビタミンE摂取源はマーガリン、ひまわり油、バター、調理用油、大豆油、マヨネーズ。いわゆる和食とか巷でヘルシーとされるものでは不足することに注目。ちなみにビタミンEサプリメントでは効果が無いという結果が報告されている。)

New vitamin D guidelines from Osteoporosis Canada
12-Jul-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-07/cmaj-nvd070610.php
CMAJにオンライン発表
骨粗鬆症ビタミンD吸収に問題のある病気のない50才以下の成人には毎日400 −1000 IU、50歳以上には800 − 2000 IU補充を推奨。
オープンアクセス
Vitamin D in adult health and disease: a review and guideline statement from Osteoporosis Canada - summary
http://www.cmaj.ca/cgi/content/citation/cmaj.091062v1?ijkey=3d6ef0f59126819fb3d2056f41572189b8f1b824&keytype2=tf_ipsecsha