食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

EurekAlert(http://www.eurekalert.org)より

  • 国民全体での減塩を薦める

Population-wide reduction in salt consumption recommended
13-Jan-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-01/aha-pri011311.php
米国心臓協会(AHA)はアメリカ人の減塩のために一般の人々、医療関係者、食品企業、政府が対策を強化することを要請した。Circulationに発表された助言では1日のナトリウム摂取は1500mg(塩で3.8g程度)以下にすべきであるとしている(現在の米国食事ガイドラインでは2300mg(塩で5.8g程度))
The Importance of Population-Wide Sodium Reduction as a Means to Prevent Cardiovascular Disease and Stroke
A Call to Action From the American Heart Association
http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/CIR.0b013e31820d0793v1

  • トリインフルエンザをうつさないGM

GM chickens that don't transmit bird flu developed
13-Jan-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-01/uoc-gct011011.php
Scienceに発表された論文
インフルエンザウイルスの複製に必要な分子によく似た小さなおとり分子を作る遺伝子を導入した鶏を作った。この鶏はインフルエンザにはなるが他の鶏にはうつさない。
Suppression of Avian Influenza Transmission in Genetically Modified Chickens
Science 14 January 2011:
Vol. 331 no. 6014 pp. 223-226
http://www.sciencemag.org/content/331/6014/223.short

Natureニュース
Transgenic chickens curb bird flu transmission
http://www.nature.com/news/2011/110113/full/news.2011.16.html

  • 生後6ヶ月「母乳のみ」が最良か?

Is 'breast only' for first 6 months best?
13-Jan-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-01/bmj-io011311.php
解析:生後6ヶ月までは母乳のみ:根拠はどれだけしっかりしているか
現在の英国の母親向けガイドラインでは生後6ヶ月までは母乳のみとなっているが、子どもの健康の専門家が今日のBMJで疑問を提示している。
ロンドンのUCL Institute of Child Healthの小児科顧問Mary Fewtrell博士は、現行のガイドラインの根拠を見直し、この助言は再検討すべきだと言う。
生後まもなくの頃は母乳のみを与えるべきだということには全面的に賛成するが、6ヶ月まで他の食品は全く何も与えないというのは必ずしも子どもにとって最良ではないのではないかと考える。
2001年にWHOが生後6ヶ月までは母乳のみで育てるようにという助言を行ったが、多くの西洋諸国はこれに従わず、英国は2003年に保健大臣がこれに従うと発表した。Fewtrell博士らは衛生的な水や安全な離乳食が入手できない途上国ではWHOの助言を支持するが、英国ではそうではない。母乳のみでは6ヶ月齢では十分な栄養を供給できない可能性がある。
オープンアクセス
Six months of exclusive breast feeding: how good is the evidence?
BMJ 2011; 342:c5955
http://www.bmj.com/content/342/bmj.c5955


BMJは先週の続きも
特集 MMR恐慌の秘密 
ワクチン危機はどうやって金儲けに使われたか
Secrets of the MMR scare
How the vaccine crisis was meant to make money
Brian Deer
http://www.bmj.com/content/342/bmj.c5258.full
ひとつは裁判。Wakefieldはワクチン製造業者を訴えたかった、反ワクチン団体の顧問弁護士Richard Barrと関係があった。さらに投資家からの資金集め。Barrの訴訟に関係してWakefieldには435 643ポンドのお金が入っている。妻の名前をつけたバイオベンチャーCarmel Healthcare LtdはWakefieldの主張する、根拠のない新しい疾患の診断などで投資家から70万ポンドを集め3年間に330万ポンドから2800万ポンドの収入になるという目論見書を作っている(この数字は単なる嘘)。これらが問題の論文発表と前後している。