食品安全情報blog過去記事

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カニミソを食べることについての情報

Information Note
Consumption of brown crab meat
http://ec.europa.eu/food/food/chemicalsafety/contaminants/information_note_cons_brown_crab_en.pdf
1.この通知は蟹のカドミウムについて各国当局に注意換気するためのものである。
2.蟹や蟹の仲間の甲殻類は、頭胸部に大量のカドミウムを含むことがある。この部分は褐色から緑色に見えるため、しばしばbrown crab meat(カニミソ)と呼ばれる。厳密に言うと「身」ではない。この部分には蟹の消化器官である肝膵臓が含まれ、消化器官としての機能によりカドミウムを蓄積する。蟹のツメや足の筋肉部分のカドミウム濃度は低い。
3.蟹のツメや足の筋肉(白身)についてはEU全域の最大規制値が設定されており安全に食べることができる。EUのほとんどの地域で蟹の可食部は足やツメのみである。
4.一部の国では「カニミソ」も食べる人達がいる。この部分を定期的に食べる人は高濃度のカドミウムに暴露されている可能性がある。
5.2009/2010に欧州委員会が行ったモニタリングによれば、カニミソのカドミウム濃度は高くばらつきが大きい。平均カドミウム濃度はカニミソで8mg/kg、一方白身はわずか0.080 mg/kgだった。カドミウム濃度は種類により、特に大きさによる。
6.消費者にはカニミソが高濃度のカドミウムを含むことを知らせるべきである。カニミソを食べない消費者ですら既にEFSAが2009年に設定したTWI 2.5 microg/kg体重/週に極めて近いまたは僅かに超過している。子どもや汚染地域住人ではカニミソを食べなくてもこのTWIを約2倍超過している。
7.カニミソを食べることによる許容できない追加のカドミウム暴露はできる限り避けるべきである。従ってリスク管理手法としては、蟹の販売自体は保証し、消費者に食べないようまたは食べる量を制限するよう助言するのが適切であろう。もし適切であれば国内の特定集団向けに助言することを検討すべきであろう。
8.EU加盟国全体で食習慣は同じではない。従って加盟国毎に標的集団に対する特定の助言が必要であろう。