食品安全情報blog過去記事

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化学物質混合物の毒性評価に関する予備的意見について意見募集

Public consultation on the preliminary opinion concerning Toxicity and Assessment of Chemical Mixtures
04 July 2011
http://ec.europa.eu/health/scientific_committees/consultations/public_consultations/scher_consultation_06_en.htm
現在世界中で行われている化学物質規制は主に個別の物質の評価に基づいている。しかしながら現実にはヒトや動物や植物は、どんなときでも、生涯にわたって、多様な化合物に曝されている。現在の単一化合物の評価では一連の不確実性については安全係数を導入して対応しているが、EUの化学物質規制は混合物毒性についての最新の科学的情報を考慮することを切望している。
そこで消費者安全性に関する科学委員会(SCCS)、健康環境リスクに関する科学委員会(SCHER)、新興健康リスクに関する科学委員会(SCENIHR)は共同で混合物の毒性と評価に関する意見を発表するよう求められた。この予備的意見の主な結論は:
・共通の作用メカニズムをもつ化学物質は、共同作用で混合物の成分それぞれ単独での影響より大きな複合影響をもたらす可能性がある。
・作用メカニズムが違う(つまり独立して働く)化学物質については、個々の化合物が無影響量以下で存在する場合に混合物が健康上の懸念となるというしっかりした科学的根拠はない。
・相互作用する化学物質については、相互作用(拮抗、増強、相乗を含む)は通常中または高用量でおこる。低用量では、相互作用はおこらないか毒性学的に意味がない。
意見は2011年9月9日まで募集する
(いわゆる「カクテル効果」を否定)