食品安全情報blog過去記事

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論文など

  • 子どもや青少年の携帯電話の使用と脳腫瘍:マルチセンター症例−対照研究

Mobile Phone Use and Brain Tumors in Children and Adolescents: A Multicenter Case–Control Study
JNCI J Natl Cancer Inst (2011) doi: 10.1093/jnci/djr244
First published online: July 27, 2011
http://jnci.oxfordjournals.org/content/early/2011/07/27/jnci.djr244.abstract
CEFALOは、デンマークスウェーデンノルウェー、スイスの、2004-2008年に脳腫瘍と診断された全ての7-19才の子どもや青少年を対象にしたマルチセンター症例−対照研究である。352の患者と、対照646人及びその両親に、携帯電話の使用を尋ね、データがある場合には携帯会社の使用記録を使った。その結果携帯電話の使用と脳腫瘍には統計学的関連は認められなかった。結論としては携帯電話と脳腫瘍の関連については否定。

  • 食品分析中に見つかる未知の物質にTTC概念をあてはめる

Application of the TTC concept to unknown substances found in analysis of foods
Food and Chemical Toxicology
Volume 49, Issue 8, August 2011, Pages 1643-1660
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278691511001323
品質管理検査で、これまで知られていない未知の物質が食品中に発見されることは多い。多くの場合この新規物質の評価には、リスク評価以前に追加の化学分析と同定が必要である。物質の同定には時間とお金がかかり、しばしば困難である。さらに多くの場合そのような物質の毒性データはないだろう。従ってリスク評価の遅れを避けるため、未知の物質の毒性の可能性を評価する実用的ツールの開発が必要である。そのため「食品に発見される予期せぬピークに毒性学的懸念の閾値TTC)を採用することについてのILSIヨーロッパの専門家グループ」が作られTTC概念が適用できるかどうかを検討した。TTCを用いて消費者への安全性を評価するため、食品の由来や分析法についての情報、未知の物質を含む食品の摂取量、未知物質の定量的情報などについての専門家の判断を段階的にあてはめた。このような段階的アプローチにより、食品中未知物質についてはTTC閾値 90 microg/日が採用できるだろう。

C & EN
Crops Collect More Cadmium As Carbon Dioxide Builds
July 27, 2011
http://pubs.acs.org/cen/news/89/i31/8931scene3.html
Elevated CO2 Levels Affects the Concentrations of Copper and Cadmium in Crops Grown in Soil Contaminated with Heavy Metals under Fully Open-Air Field Conditions
Environ. Sci. Technol., Article ASAP
DOI: 10.1021/es2001584
Publication Date (Web): July 19, 2011
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/es2001584
中国の研究。米と小麦。(pHの問題)

BBC
Strathclyde University has test for fake Scotch whisky
25 July 2011
http://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-glasgow-west-14278857
実験室での分析によらずに偽物を識別する方法。ハンディタイプの赤外分光光度計による識別。