食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース等

  • マシュマロ検査の40年のフォローアップで我慢することの生物学的基盤を指摘

40-year follow-up on marshmallow test points to biological basis for delayed gratification
31-Aug-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-08/nyph-4fo083111.php
1960年代後半から70年代初めに就学前の子どもにクッキーやマシュマロを使ってすぐに食べたいという欲望を我慢できるかどうかを調べた研究がある。我慢すればするほどお菓子が増え、我慢できる子もいればできない子もいた。今や成人となったその子どもを調べたところ、我慢できた子は大人になっても変わらなかった。さらに脳の画像解析で前頭前野と腹側線条体に差があることがわかった。PNASに8月29日発表された。

  • 神経科学vs哲学:自由意思に標的を定める

Natureニュース
Neuroscience vs philosophy: Taking aim at free will
Published online 31 August 2011 | Nature 477, 23-25 (2011)
http://www.nature.com/news/2011/110831/full/477023a.html
科学者は自由意思は幻想だと証明できると考える。哲学者は再考を促す。
自由意思とは何かと。

  • アイルランドのオーガニック食品市場:足りないもの、チャンス、そして研究の必要性

The Irish organic food market: shortfalls, opportunities and the need for research
Rachel Tobin et al.,
Journal of the Science of Food and Agriculture
Volume 91, Issue 12, pages 2126–2131, September 2011
2009年に、アイルランドのオーガニック市場は1億2000万ユーロから2013年までに2億3900万ユーロに増加すると予想されていた。しかし最近の調査では9000万ユーロでしかない。そのうち70%が輸入である。消費者への調査の結果、66%の消費者は国産を好み、オーガニックを購入している消費者はスーパーマーケットで購入している。オーガニックを購入しない人の78%は値段が高いこと、21%はメリットがないことを購入しない理由に挙げている。オーガニックを購入しているアイルランドの消費者はそれが健康に良くて美味しくて安全だと見なしているが、研究結果からはそのような根拠はない。もしアイルランドでオーガニック市場を拡大したいならそのような研究結果を示す必要があるだろう。
(メリットが無くて高いだけの商品が売れないのは当然ではなかろうか)

ScienceInsider
California Science Center to Pay $110,000 Settlement Over Intelligent Design Film
31 August 2011
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2011/08/california-science-center-to-pay.html?ref=hp
反進化論支持者が偉大なる勝利と賞賛し、科学者や教育者が悲嘆にくれる残念な判決が下った。カリフォルニアサイエンスセンターが反進化論の映画Darwin's Dilemmaの上映予定をキャンセルしたことについて11万ドルを支払うことになった。