食品安全情報blog過去記事

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将来の食品

Food for the future
Andrew Wadge on 22 February 2012
http://blogs.food.gov.uk/science/entry/food_for_the_future
20万ポンドのハンバーガーは世界を救うことができるか−SFか科学的事実か?
実験室で作った肉についてのメディア報道を見たことだろう。マーストリヒト大学の生理学教授Mark Post博士はこれが実現できると信じていて20万ポンド以上をかけて完全なハンバーガー1つを10月に作る計画を発表した。しかし彼は大量生産ができるのは10-20年後になるだろうからあなたの地元のスーパーマーケットですぐに合成ハンバーガーが売られることはないだろうとも言っている。
このハンバーガーは幹細胞を制御下に培養して作った筋繊維からなる。どんなメリットがあるのだろうか?研究者らは実験室で作った肉は畜産による環境への影響を減らし中国やインドなどのような国の増加する需要に応えることができると信じている。
これらは立派な目的であるが消費者は人工肉をあまりにも極端だとみなすのではないか、費用は通常の肉の生産と競争できるレベルになるだろうか?
英国の新規食品担当当局であるFSAは食品として開発される新規タンパク質に関する技術開発に注目している。培養肉はいまだ商用にはならないが、新規技術を用いた食品や新規食品は市販前に厳密な独立した安全性評価が必要となる。
合成肉の認可を申請する場合にはその製品が安全で既存品と同様の栄養があり消費者を誤解させないという根拠を提出しなければならない。新製品が認可される前にEUの新規食品枠組みの中で評価される。
肉の需要は今後40年で倍増すると予想されているが、これは将来の食品になるだろうか?

Guardianの記事
http://www.guardian.co.uk/environment/2012/feb/19/test-tube-burger-meat-eating?intcmp=239