食品安全情報blog過去記事

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飼料や食品中にホモプシンが存在することによる動物や公衆衛生リスクについての科学的意見

Scientific Opinion on the risks for animal and public health related to the presence of phomopsins in feed and food
EFSA Journal 2012;10(2):2567 [52 pp.].
23 February 2012
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2567.htm
ホモプシンは真菌Diaporthe toxicaの作るカビ毒で、ルーピンが主な宿主である。ルーピンは食品や飼料に使われているがどのくらい使われているかについての情報は乏しく、ルーピンベースの食品や飼料中のホモプシンのデータも限られる。従って食事からの摂取量を推定することはできない。ホモプシンは修飾ポリペプチドでチューブリンのイソ型に高い親和性をもと微小管機能を阻害する。主な毒性同族体であるホモプシンAは十分量では全ての動物種で肝毒性を示し、ラットで肝発がん性がある。毒性の用量相関に関するデータとヒト暴露量のデータがないためリスク評価ができない。しかしながら多くの動物種での毒性影響の強さから、ヒトや家畜の暴露量は可能な限り低くすべきであることが示唆される。