食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 100万年前の灰が調理の起源をほのめかす

Natureニュース
Million-year-old ash hints at origins of cooking
Matt Kaplan 02 April 2012
http://www.nature.com/news/million-year-old-ash-hints-at-origins-of-cooking-1.10372
南アフリカの洞窟で発見された灰が、人類が100万年前に火を使って調理をしたことを示唆する。しかし一部の専門家は人類が定期的に調理していたと結論するにはさらなる根拠が必要だとする。

Embattled neutrino project leaders step down
02 April 2012
http://www.nature.com/news/embattled-neutrino-project-leaders-step-down-1.10371
ニュートリノが光より速いと報告したチームは3月30日に測定がケーブルの不具合とマスタークロックの欠陥により歪んでいたことを公式に発表し、リーダーとスポークスマンが辞任した。
これは科学の普通のプロセスである。(間違いは修正される)

  • 個人ゲノムのリアリティチェック

ScienceNOW
A Reality Check for Personal Genomes
Jocelyn Kaiser on 2 April 2012
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2012/04/a-reality-check-for-personal-gen.html?ref=hp
生物医学研究者たちが、DNA配列決定が安価になったため個人のゲノム配列を決定してそれをもとに病気のリスクを予想したり治療方針を決めたりする日がそう遠くないだろうと話してきた。しかし新しい研究は全ゲノムの配列決定は平均的なヒトにとって役に立つだろうという考えに冷や水を浴びせる。
ゲノム医学への期待はここ数年膨らんでいて、いわゆるゲノムワイド関連研究によりたくさんのがんや糖尿病などの遺伝的マーカーが発見されてきた。しかしそのようなマーカーと病気のリスクの関連は通常極めて低い。それでも多くの科学者は全ての遺伝的マーカーを見つければ総リスクは十分高くなって個人のリスク予想には役立つと信じてきた。
しかし新しい研究ではもし全ての疾患リスクマーカーが発見されたとしても、ほとんどの人の遺伝的リスクは比較的低いままだろうことを示唆する。
The Predictive Capacity of Personal Genome Sequencing
Nicholas J. Roberts et al.,
Science Translational Medicine Rapid Publication on April 2 2012
http://stm.sciencemag.org/content/early/2012/04/02/scitranslmed.3003380
(多分研究者のレベルではゲノムを調べれば病気が高確率で予測できるというような楽観的「ブーム」は既に終わっている。バイオベンチャー投資の世界やインチキ遺伝子診断などの世界ではどうだかわからないけれど。東大・児玉先生が言ってることはそういう話
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/fukushima/series/Fs201108310001.html