食品安全情報blog過去記事

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脂肪:善玉、悪玉、卑劣漢

(1967年のイタリア映画の英語のタイトル、邦題「続・夕陽のガンマン」)
It’s Your Health
Fats: The Good the Bad and the Ugly
Date Modified: 2012-04-17
http://www.hc-sc.gc.ca/hl-vs/iyh-vsv/med/fats-gras-eng.php
あなたが食べる脂肪の種類が重要である。あなたは脂肪を食事から摂る必要があるが、摂りすぎは健康に悪い。さらにある種の脂肪(飽和やトランス)は心疾患発症リスクを増加させる可能性があるため制限すべきである。
脂肪とは何か?
健康に重要な栄養素である。人体で多くの役割を果たす:
・エネルギー源になる
・ビタミンA、D、E、Kの吸収を助ける
・生長や発育に役立つ
食品中脂肪には異なる種類のものがある
・善玉:不飽和脂肪
・悪玉:飽和脂肪
・卑劣漢:トランス
食事中の脂肪は必要であるが、食べ過ぎないことと正しい選択が重要である。

善玉:不飽和脂肪
不飽和脂肪は食品中に含まれる。飽和脂肪やトランス脂肪を不飽和脂肪に置換することはコレステロール濃度を下げ心疾患リスクを下げるのに役立つ。不飽和脂肪はオメガ-3や-6脂肪酸の供給源になる。カナダ食生活ガイドを利用してバランスの取れた食生活の一環として不飽和脂肪を含む食品を選ぼう。不飽和脂肪が「善玉」であっても、摂りすぎはカロリー過剰につながり体重が増えて肥満や2型糖尿病、心疾患、がんなどになるリスクを増やす。
不飽和脂肪には主に2種類があり、以下のものに含まれる:
1.単価不飽和脂肪:アボカド、ナッツや種子(カシュー、ペカン、アーモンド、ピーナッツ)、植物油(キャノーラ、オリーブ、ピーナッツ、紅花、ゴマ、ひまわり)
2.多価不飽和脂肪:油分の多い魚(ニシン、サバ、サケ、マス、スメルト)、魚油、ナッツや種子(カシュー、ペカン、アーモンド、ピーナッツ)、植物油(キャノーラ、コーン、亜麻仁、大豆、ひまわり)

悪玉:飽和脂肪
飽和脂肪は食品に含まれ、LDLまたは悪玉コレステロール濃度を上げる。LDLコレステロール濃度が高いと心疾患リスクが増加する。飽和脂肪は以下のような多くの食品に含まれる:
・動物由来食品(牛肉、鶏肉、ラム、豚肉、子牛肉)
・ヤシ油、パーム油およびパーム核油
・乳製品(バター、チーズ、全乳)
ショートニング
脂肪の少ない肉や乳製品を選ぶと飽和脂肪量が減らせる。バターやハードタイプのマーガリンやラード、ショートニングの代わりに飽和脂肪やトランス脂肪の少ない植物油やソフトタイプのマーガリンを使おう。

卑劣漢:トランス脂肪
トランス脂肪は部分水素添加として知られる化学工程により作られる。これは液状の油を固体の脂肪にする。トランス脂肪は飽和脂肪同様LDLまたは悪玉コレステロール濃度を上げ、心疾患リスクを増加させる。飽和脂肪と違うのはトランス脂肪はさらにHDLまたは善玉コレステロールを下げる。HDLコレステロール濃度が低いこともまた心疾患のリスク要因である。最近までは典型的なカナダ人の食生活においてほとんどのトランス脂肪は以下のものに由来していた:
・マーガリン(特にハードタイプ)
・市販の揚げた食品
ショートニングやマーガリンまたは部分水素添加油脂を使用した焼き製品(ケーキ、クッキー、クラッカー、クロワッサン、ドーナツ、フライ食品、マフィン、ペストリーその他スナックなど)
ある製品がトランス脂肪含量0.2g以下かつ飽和脂肪0.5g以下であればその製品をトランス脂肪フリーと言うことができる。我々の食品供給は急速に変化しており、これらの製品の多くはいまやトランス脂肪含量が低下した。しかし栄養成分表示を見ることは今でも重要である。

健康のための助言(略)

脂肪はどのくらい必要か
毎日必要な脂肪の量は年齢による
推奨脂肪摂取量(総摂取カロリーに占める割合)
1-3才の小さな子ども:30-40%
4-18才の子どもや十代:25-35%
19才以上の成人:20-35%
(ここ大事、日本ではこれを25%未満として脂肪の摂りすぎだと言っている。この基準だと日本人は摂りすぎどころか摂らなさすぎになってしまう。特に若い女性。)