食品安全情報blog過去記事

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FSA最新研究

Latest research published by the FSA
Thursday 10 May 2012
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2012/may/research-april
2012年4月に発表した研究の要約を作った。
・照射していない食品のシクロブタノン検出
2-アルキルシクロブタノンは食品を照射したかどうかの目印に使われるが、この研究プロジェクトでは他の技術で加工された食品にこれが検出されるかどうかを調べた。他の検体からは2-ACBのピークは検出されなかった。
・食品の加工によるフモニシンカビ毒の「消失」について
ある種の食品の加工によりフモニシンが検出できなくなることが知られていたが、それは加工工程で加水分解または食品成分と結合するため通常の分析法では検出できなくなったためであることがわかった。加水分解型または結合型フモニシンの毒性は不明で、さらなる研究が必要である。
・アクリルアミドとフラン、多環芳香族炭化水素、ウシやヒツジの肉にヒ素の調査
PAH
http://www.food.gov.uk/science/research/contaminantsresearch/chemicalcontaminants/c01cprogramme/c01cprojilist/c02090/
概ね基準値以下で安全上の懸念は低い
燻製魚介類73検体のレンジはBaPが0.03-10.1microg/kg、PAH4が0.11-54、平均は0.68及び4.02。
燻製肉類は19検体で同じ順番で0.03-0.9、0.12-6.4、0.12および0.69
燻製家禽も同程度。
野菜果物製品は0.03-0.17、0.07-0.6、0.04、0.14
穀物、パン、小麦粉は0.03-0.49、0.07-3.3、0.06、0.32
暴露マージンはBMDL10 0.34 mg/kg体重/日をPODとして英国人平均で27600、97.5パーセンタイルで15500。

ヒ素
http://www.food.gov.uk/science/research/contaminantsresearch/chemicalcontaminants/c01bprogramme/c01b_list/c02088/
ウシやヒツジの筋肉の9%、腎臓の69%から有機ヒ素が検出されたが無機ヒ素は腎臓2検体でしか検出されず、これらはヒ素の摂取にはあまり寄与していない。
スコットランドにおける健康的な食生活メッセージ