食品安全情報blog過去記事

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食品と飼料中のバッカクアルカロイドについての科学的意見

Scientific Opinion on Ergot alkaloids in food and feed
EFSA Journal 2012;10(7):2798 [158 pp.].
19 July 2012
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2798.htm
バッカクアルカロイド(EA)は真菌類Hypocreales や Eurotialesに属するいくつかの種が作る。ヨーロッパではHypocreales 属のClaviceps 種のClaviceps purpureaが最もよく見られる。食品1716、飼料496及び加工していない穀物67の20558の分析データをこの意見では検討した。最近の文献からEFSAのContamパネルは主要C. purpurea EAであるエルゴメトリン、エルゴタミン、エルゴシン、エルゴクリスチン、エルゴクリプチン(アルファとベータの異性体の混合物)、エルゴコルニン、およびそれらのイニンエピマーについてリスクを評価した。13週のラット混餌投与試験の尻尾の筋萎縮頻度からBMDL10 を 0.33 mg/kg 体重/日と導出した。この影響は血管収縮作用によるものでグループ急性参照用量(1 microg/kg 体重/日)とグループTDI(0.6 microg/kg 体重/日)の設定に適切であると考えられた。入手できるデータからは特定の集団で懸念となることはないが、他の食品からの道の寄与が否定できない。家畜の推定暴露量からは通常は中毒リスクは低いことが示唆される。