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プレスリリース:肝不全の症例はブラックコホシュレメディの使用には注意が必要であることを強調する

Press release: Liver failure case highlights need to use Black Cohosh remedies carefully
29 October 2012
http://www.mhra.gov.uk/NewsCentre/Pressreleases/CON199545
MHRAは人々に対して、閉経期症状緩和のためによく使われる製品であるハーブレメディブラックコホシュによる肝障害のリスクについて再度注意喚起する。
この注意喚起は、ブラックコホシュを含むハーブ製品により誘発されたことが疑われる肝臓移植を必要とする重大な肝不全の症例があったことによるものである。
これまでMHRAは医薬品安全性監視報告システムによりブラックコホシュ製品の使用に関連することが疑われる有害反応について53の報告を受け取っている。これらの報告のうち36は肝機能異常、黄疸、肝炎などの肝臓に関するものである。
ブラックコホシュ製品は薬局やスーパーマーケット、健康食品販売店で一般に販売されている。市場には伝統ハーブ登録システムにより登録されたものと未承認のものが両方合法的に販売されている。
2006年以降、MHRAはブラックコホシュ製品の製造業者すべてに、肝障害の警告を表示するよう依頼してきた。MHRAは一部の登録されていないブラックコホシュ製品に警告表示がないことに最近気がついて注意喚起文書を発行していた。
またMHRAは登録された製品を使うことを勧めている。登録された製品にはTHR登録番号やロゴが表示されている。これらの製品は許容できる安全性を確保するための品質チェックが行われたもので、使用方法や副作用の可能性についての説明書がついている。
未登録製品には登録番号やロゴはなく品質は評価されていない。
MHRAのハーブ対策部門長のRichard Woodfieldは、「肝臓に既往症のある人はブラックコホシュハーブ製品を使用しないことが重要である。ブラックコホシュを使用したいと思う人々はTHR番号をチェックすべきである。もしTHR番号がない場合にはその製品の品質や安全性は評価されていないということである。説明書を読んで正しい使用方法や出る可能性のある副作用、医薬品との相互作用について知る必要がある。未登録ハーブ製品には十分な安全性情報が無く、そのような製品を医師の相談なしで使用する場合にはあなたは自分の健康を賭けたギャンブルをしていることになる」と述べている。