食品安全情報blog過去記事

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ファクトシート:食品添加物

Food additives
December 2012
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/additives/
食品添加物は食品の安全性確保と消費者の需要をかなえるために重要な役割を果たしている。食品添加物の名前は紛らわしいものがあるため、短いコード番号が付与されている。以下のリストで購入した食品の表示をチェックできる。
調べ方
何のために使われているか?
海外で禁止された添加物

時々海外で禁止された添加物という報道がなされるが、製造業者がその国でその添加物の申請をしていない場合もあるし安全性評価に基づかない政治的決定による場合もある。また一部の添加物は何年も前に禁止されたがその後安全であるという根拠が得られたものもある。
不耐
その他

  • 「禁止された」と報道された色素や添加物

Colours and food additives reported as “banned
December 2012
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/additives/coloursandfoodadditi5752.cfm
色素や食品添加物が一部の国では「禁止された」のにオーストラリアでは認められていると報道される時がある。ある国で認可されていないことは禁止と同じではない。代用品があるため企業が認可申請をしていないこともある。時にはその国に特有の状況(つまり食事からの暴露量が違う)のため認可されていないこともある。
国により食品の規制や法律は異なる。何年も前に禁止されたがその後科学的に安全であることが証明されたものもある。例えば、米国には添加物が動物実験で発がん性であるという何らかの根拠があれば認可しないという規制がある。このため1970-80年代に動物実験で発がん性が示唆されたためにいくつかの添加物が禁止された。その後のJECFAやEFSAなどの研究ではそのような初期の結論は支持されていない。科学が進歩し新しい根拠ができたにもかかわらず米国の規制は残っている。
オーストラリアとニュージーランドで使用が認められる前に食品添加物は安全性評価を受けなければならない。メディアで良く報道される添加物の例を以下に示した。
動物実験
時々メディアで添加物が動物実験でがんを誘発するという報道がある。動物でがんやその他の病気を誘発する物質が必ずしもヒトでがんや病気を誘発するとは限らない。良い例がチョコレートで、これはイヌには致死的だがヒトには影響しない。
一部の化合物の影響は動物実験で使うような高濃度ではあるが低濃度ではみられない。これは体が一定の量以上の化合物は無毒化できないためであるかもしれない。そのような高用量での影響は食品由来の低用量にはあてはまらない可能性がある。
「禁止」と言われる添加物の例
アマランス(INS 123)

1977年に米国がリストから外している。その後JECFAもEFSAも発がん性はないと結論している。
カーボンブラックINS 153
米国では特定の製造方法により多環芳香族炭化水素が存在する可能性があるため認められていない。EFSAは2012年に食事由来の暴露では安全性マージンが大きいと結論している。
イクラミン酸INS 952
米国で1970年に、1969年のラット試験で膀胱がんが示唆されたため禁止された。しかしその後の研究で再現性が無く、後に米国のFDAがん評価委員会NASが発がん性はないと結論した。
ブチルヒドロキシアニソール(BHA), INS 320
BHAはヨーロッパで多様な食品に単独またはその他の抗酸化物質との組み合わせで認可されている。米国やコーデックスでも認められている。
リン酸アンモニウム, INS 342
米国ではGRASである。ヨーロッパでは使用が認められた添加物のリストには収載されていない。認可申請がなかった可能性がある。
リンゴ酸アンモニウムINS 349
米国やヨーロッパでは認可されていないが、認可申請がなかった可能性がある。オーストラリアニュージーランド食品基準では認めている。
以下各国の添加物データベースなどのリンク