食品安全情報blog過去記事

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その他

  • テレビシェフのレシピは「市販の出来合食品より健康的ではない」

Metro
TV chefs’ recipes ‘less healthy than ready meals’
By Hayden Smith Tuesday 18 Dec 2012
http://metro.co.uk/2012/12/18/tv-chefs-meals-less-healthy-than-ready-meals-3320479/
健康的な食事を宣伝し、市販の食品を悪く言うJamie Oliverのレシピがスーパーの出来合食品より脂肪や飽和脂肪、エネルギー、タンパク質が多く、繊維が少ない。
British Medical Journalのクリスマス特集
Christmas 2012: Research
Nutritional content of supermarket ready meals and recipes by television chefs in the United Kingdom: cross sectional study
Simon Howard & Martin White
BMJ2012;345:e7607
http://www.bmj.com/content/345/bmj.e7607
(さすがBMJだよなぁ・・こういうのをクリスマスのジョーク特集のなかでさらっとやってのける。日本の食育がらみでメディアで好き勝手言ってる料理人もちゃんと調べたらダメダメだと思うんだけど。まじめに批判するのもばかばかしいけれど皮肉が通じるとも思えないし・・)

  • エネルギードリンクが酩酊状態をマスクするかもしれない

ABC
Energy drinks may mask drunkenness
http://www.abc.net.au/news/2012-12-18/energy-drinks-may-mask-drunkenness/4434198
NSW政府が委託してTurning Point Alcohol and Drug Centreが主導して各大学の研究者らが行う研究で、エネルギードリンクとお酒を一緒に飲むことで酔っぱらっていることへの自覚をマスクする可能性を調べる。

  • ほとんどの子どもにとってミルクは2カップで十分

2 cups of milk enough for most kids
Dec 17, 2012
http://www.cbc.ca/news/health/story/2012/12/14/milk-children-vitamin-d-iron.html
Pediatricsに発表されたカナダの研究。ミルクを飲む量が増えるとビタミンDが増えるが鉄が減る傾向があり、至適摂取量は1日2カップだという。2-5才の子ども1311人の血液サンプルを解析した。1カップは250mL。平均摂取量は460mL。
(やっぱ量が違うよね)

  • 我々は長生きになったが、全てのヒトが長生きになったわけではない

We're all living longer, but longevity increases not benefitting everybody
14-Dec-2012
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2012-12/uotf-wal121412.php
過去40年間に世界の寿命は延びたが、寿命ののびは全てのヒトで等しいわけではない。特に中−低所得国の成人男性は敗北しつつある。
高所得国の最大寿命の半分に到達するために必要な収入というパラメーターを使うと、寿命1970年には1日寿命を延ばすのに必要な費用は1.48ドルだったが2007年には1.21ドルになった。しかしその多くは子どもの健康改善によるもので、中−低所得国の成人男性にとっては状況は悪化している。特に成人男性の喫煙率増加が影響している。
http://elife.elifesciences.org/content/1/e00051

  • 教育や雇用に有益であるにもかかわらず、母になることについてのサポートがないことが女性のキャリア展望を損なっている、とOECDはいう

OECD
Lack of support for motherhood hurting women’s career prospects, despite gains in education and employment, says OECD
17/12/2012
http://www.oecd.org/newsroom/lackofsupportformotherhoodhurtingwomenscareerprospectsdespitegainsineducationandemploymentsaysoecd.htm
OECDの新しい報告書によると、母になると保育費用やそのような施設がないことや税金などに費用がかさむことで女性がもっと働くことを阻害している。
同じようなフルタイムの仕事をしている男性と女性の性による稼ぎの違いは(ジェンダーギャップ)平均16%である。これが子どもがいるとさらに拡大する。
日本については(日本語)
http://www.oecd.org/gender/Closing%20the%20Gender%20Gap%20-%20Japan%20FINAL.pdf

男女間の給与格差は、OECD加盟国中第二位の大きさ
日本の税及び福利厚生の制度が被扶養者である妻から仕事へのモチベーションを削ぎ、所得税免除の範囲内での収入にとどめようと思わせてしまうことも原因

  • 奇妙な治療法で患者死亡

Bizarre Therapy Leads to Patient's Death
This article was revised on December 13, 2012.
Stephen Barrett, M.D.
http://www.chirobase.org/16Victims/gallagher.html
ペンシルベニアカイロプラクティックセンターを運営していたカイロプラクター、Joanne M. Gallagherが1999年に患者だった30才女性Kimberly Lee Stroheckerを、医師に投与されていた高痙攣薬を止めるように指導し、最終的に死亡させたとして2004年に有罪判決を受けた。その背景とその後の状況を解説した記事。
Stephen Barrettは結論として、重大なことがわかっていない患者と、医学的治療を必要とする疾患と、限界をわきまえない施術者との組み合わせは致命的である、としている。