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  • 「抗酸化物質」のメリットについてのニュース:古いニュース、何一つ見つかっていない

ACSH
The news on “antioxidant” benefits: old news, none found
February 21, 2013
http://www.acsh.org/the-news-on-antioxidant-benefits-old-news-none-found/
抗酸化物質や抗酸化物質の多い食生活はしばしば認知症を含む病気の予防になると宣伝されてきた。しかしながら新しい研究(http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20130221#p13)では、少し科学の光を当てた:抗酸化物質の多い食生活をしている高齢者は抗酸化物質の少ない食生活をしている人と認知症脳卒中リスクは同じだった。
疫学研究者Elizabeth Devoreらのチームは、コーヒーや紅茶、オレンジ、赤ワインを飲食する人たちの神経系の疾患を発症するリスクはそれらを食べない人と同程度であることを見いだした。この研究は55才以上の5395人を含み、それぞれに170の食品の摂取量についての詳細な質問をした。参加者は1年の間にそれらをどれだけ食べるかを記した。その後14年間の追跡でアルツハイマー病484人を含む認知症599人と初発脳卒中601人が記録された。年齢や喫煙などの条件を考慮した結果がNeurologyに発表された。
また食事中の総抗酸化物質の量と脳の白質や灰白質のボリュームに何の関連もなかった。
しかし著者は一部のビタミン−ビタミンC、E、セレン、フラボノイド−には脳を保護する作用があるという根拠はいくらかあると注記している。人々はベリーも含めてたくさんの野菜や果物を食べ続けるべきだと付け加えている。
ACSHのDr. Ruth Kavaは、これらのデータは野菜や果物の多い食生活が健康的であるが、それが必ずしも抗酸化物質含量によるものではないことを示す。