食品安全情報blog過去記事

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ウエーターさん、私のスープに虫が入ってるんだけど?

Waiter. Is that an insect in my soup?
Posted by Andrew Wadge on 22 March 2013
http://blogs.food.gov.uk/science/entry/waiter_is_that_an_insect
昨日BBCのウェブサイトに掲載されたニュースではイスラエルの市民が農場に大量発生するイナゴに、食べることで復讐しているという話を伝えた。報告によるとイナゴは「チキンカツ、焼いたひまわりの種とエビ」の間のような味がするという。特にごまを食べたイナゴが美味しいという。
これらの「空飛ぶエビ(オーストラリアでそう呼ばれている)」を食べることは想像できないわけではない。西洋では昆虫を食べることは禁忌であるが中国では唐の時代から昆虫を食べるしアジアやアフリカでは受容度が高い。今月号のFood Science & Technologyによると食用昆虫のタンパク価は多くの肉に相当する。また脂肪酸組成では魚油に近い。
飼料用に昆虫を育てることにはいくつかの課題もあるが管理可能だろう。昆虫の産生は少ない土地で可能でメタン排出量も減らせる。理論的には昆虫は食品や飼料源となりうる。
最初の疑問は、昆虫を飼料にするのは安全か?で、私はその答えは基本的にはイエスだと思う。冷凍で昆虫の代謝を遅くしたり止めたりでき、加熱で細菌を殺すことができ、乾燥することで最終製品を安定にできるだろう。昆虫が暴露された可能性のある農薬や昆虫が食べた可能性のある望ましくない物質に対する懸念はあるだろう。
二つ目の疑問は、食品としてはどうかということである。嫌悪感を克服できれば答えはイエスだろう。「ウエーターさん、私のスープに虫が入ってるんだけど?」という場合に喜んで追加料金を払うか、あるいは割引を要求する?あなたはどう思いますか?