食品安全情報blog過去記事

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研究は集団レベルの過剰な食事からのナトリウム摂取を減らす努力を支持する、しかし塩摂取量が少なすぎることによる有害影響には疑問

Studies Support Population-Based Efforts to Lower Excessive Dietary Sodium Intakes, But Raise Questions About Potential Harm From Too Little Salt Intake
May 14, 2013
http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=18311
ナトリウムの摂取と健康アウトカムの関連を吟味したIOMによる新しい報告書では、アメリカ人が現在摂取している多すぎるナトリウムの減らす助言を支持するが1日2300mg(塩換算5.8g)以下に下げることについては支持しない。
過去何十年かのナトリウム摂取量削減努力にもかかわらず、アメリカ成人は1日3400 mg(塩換算8.6 g)以上のナトリウムを摂っている。現在のアメリカ人のための食事ガイドラインでは14-50才の人は1日のナトリウム摂取量を2300mg以下にすることを薦めている。51才以上、あるいはアフリカ系アメリカ人、高血圧や糖尿病、慢性腎疾患のある人は1日1500 mg(塩換算3.8g)としている。これらの助言の根拠はナトリウム摂取量が多いことと高血圧のような、心疾患の確立されたリスク要因である「代理指標」との関連を示したたくさんの研究である。
新しい報告書を書いた専門家委員会は、ナトリウム摂取が心疾患や死亡のような直接の健康アウトカムにどう影響するかについて最近の研究をレビューした。これらの新しい研究は多すぎるナトリウム摂取を適量に減らすことは健康を改善するというこれまでの知見を支持した。しかし同時にあまりにも下げすぎると一部の健康リスクを上げる可能性があることも示唆した。
Sodium Intake in Populations: Assessment of Evidence
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=18311
(日本人だと減らしすぎの心配はないだろうから、少なすぎるのも良くないかも、の部分だけを都合良く引用しないように)