食品安全情報blog過去記事

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  • 砂糖代用品は安全か?

Are Sugar Substitutes Safe?
by Berkeley Wellness May 20, 2013
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/are-sugar-substitutes-safe
アメリカ人は砂糖やカロリーを減らすために砂糖代用品を使うことが多くなっている。しかし多くの人がこれらの製品の安全性を心配し「合成」甘味料ではなく「ナチュラル」と宣伝されているものに引きつけられている。多くの心配は根拠のないインターネット上の噂や逸話に基づく。
一部は事実で、ほとんどの砂糖代用品は砂糖(ショ糖)より数百倍甘く、必要量はほんのわずかで(粉末はほとんど賦形剤)ある。多くはカロリーは無く一部は砂糖よりカロリーが少ない。血糖値や虫歯には影響しない。
砂糖代用品は本当に減量に役立つか?
これは驚くほど証明が難しい。砂糖代用品がよく見られるようになって、アメリカ人はさらに太った。これは砂糖代用品が原因であるということを意味するのではない。ダイエット飲料を飲んでいるヒトの体重や体重変化を、飲んでいないヒトと比べた観察研究は矛盾する結果になっていて、おそらく他の多くの要因が関与しているだろう。例えばダイエット飲料を飲んでいるヒトはしばしば太っているためにダイエット飲料を選ぶ。減量した人は他の減量手段を行っている可能性がある。一方ダイエット飲料を飲んでいるヒトはそれで減らした分他の食品を多く食べているかもしれない。
臨床試験ではダイエット飲料は概ねほんの少し体重を減らすが、小規模で短期間である。砂糖代用品が満腹感に影響するかどうかについての研究は一貫していない。2012年に米国心臓協会と米国糖尿病学会の科学的声明で、砂糖代用品が減量に少々役立つ可能性が高いが、より長期間の質の高い臨床試験が欠けている、としている。
これらの甘味料はリスクが高いのか?
動物に大量の砂糖代用品(通常サッカリン)を与えた一部の試験でがんの発症率が高かったが、ヒトの観察試験ではがんとの関連は見られていない。
近年いくつかの観察研究で砂糖代用品やダイエットソフトドリンクと脳卒中や心臓発作、糖尿病、早産などとの関連が報告されている。しかし関連があるということだけで甘味料がこれらの問題をひきおこしているとはいえない。砂糖代用品を摂取する人々に何かリスク要因がある可能性がある。彼らは健康上の問題が多かったり食生活が貧しかったり運動しなかったりするかもしれない。研究者らはそのような「交絡要因」を補正するが、残るものがある。そのような研究は確実ではないがさらなる研究が必要である。
結論
砂糖代用品は、否定されたものであっても噂がインターネットに出回り続けるため、いつでも議論になるだろう。入手可能な根拠からはそれらはいくつかの注意事項はあるものの、安全であることが示唆されている。しかし何事もほどほどが良いだろう。さらに、砂糖代用品をたくさん摂るのはしばしば食生活が破綻していることの指標である。砂糖代用品だけで肥満の解決にはならないが、他の小さな、しかし継続可能なカロリー削減手段と併用して健康的な食生活の一部にできれば体重管理に役立つであろう。さらに良い選択肢としては甘い飲料の代わりに水や炭酸水を飲むことである。
(これ↓がニュースになっていたけれど、普通に考えるとこう↑なる
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23575771

  • オーガニック産業の信頼性はGE食品についての間違った情報により浸食された

Organic industry’s credibility eroded by misinformation about GE foods
Jon Entine | May 20, 2013 | Genetic Literacy Project
http://www.geneticliteracyproject.org/2013/05/20/organic-industrys-credibility-erodes-beneath-waves-of-misinformation-about-genetically-modified-crops-and-food/
多くの消費者は、特に自分を「進歩的」だと思っている人は、オーガニック産業の宣伝している、遺伝子に改変を与えられた作物はオーガニックに比べて安全性、持続可能性、栄養価が低いという妥協のない信仰を抱いている。
この反バイオテクノロジーの主張の主な提唱者はRonnie Cummins率いるオーガニックコンシューマー協会(OCA)である。OCAは慣行栽培に対して倦むことなく反対キャンペーンを行っているが特にバイオテクノロジーに対して攻撃的である。
OCAのホームページは反科学の繰り返しで、根拠も示さない長い演説が並ぶ。現在のキャンペーンは「GMOについての神話と真実」と題する文書が中心である。
(OCAは普通の「ナチュラル」なものも化学物質を使っているからほとんどニセモノだと主張している。ホメオパシーやら自然出産やら推奨。他にEarth Open Source、 Eating Local and Organicなどのオーガニック推進団体の虚偽の主張を紹介。長い)

  • 新しいACSビデオ:何故練り歯磨き+オレンジジュース=オエッ!なのか

New American Chemical Society video: Why toothpaste + orange juice = yuk!
20-May-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-05/acs-nac052013.php
http://www.bytesizescience.com/
主にラウリル硫酸ナトリウム(SLS)が味蕾の味覚受容体に与える影響

  • 小松菜の基準値超過

http://www.pref.yamagata.jp/pickup/interview/pressrelease/2013/05/copy_of_17235929/press_file01.pdf
珍しく健康に影響するかもという違反
ADIで基準値超過のリスクがどうこういうのは微妙だけれど(基準値超過の作物を一生にわたって食べ続けるという仮定は現実的ではない)ARfDが設定されていないのでしかたがない。ARfDと最大摂取量データベースがあるといいのに、という事例。
イソキサチオンは日本以外主要先進国では登録がないところが多いようだしデータもあまりない、国際基準もない
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20120118no1
「イソキサチオンは、1972 年に国内で農薬登録がされました」
「今日の剤の話は、先ほどお話があったようにもう40 年前で、こういう動態に関しての重きが余り考えられていなかったのでデータがない」
残留農薬の基準値が違うからTPPで食の安全が脅かされる、とか言ってる人たちは同じ論法で「日本の食品は危険」になってしまう