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  • 元気で:リーキーガット?

berkeleywellness
Be Well: Leaky Gut?
by John Swartzberg, M.D. | July 04, 2013
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/be-well-leaky-gut
いつの時代も人々は慢性疾患を説明できる「統一理論」に興味がある。時にそれはフリーラジカルだったり炎症だったりする。そして今流行なのは「リーキーガット」である。インターネットをさまようとこの「症候群」が流行していてほとんどの病気の原因であるという印象を受けるだろう。多くの代替医療ラクティショナーがこれを支持していて、それを治すと称するサプリメントや治療法を宣伝している。
リーキーガット説は以下のようなものである:大腸にはたくさんの細菌がいてそれらには重要な役割がある。医薬品や飲酒やストレスや食品などで腸が傷つくと細胞をくっつけているタイトジャンクションが緩んで細菌などが「漏れ(リークし)」て血流に入る。これがあらゆる悪いことの原因とされる。
最近私はリーキーガットについての論文をレビューし、過去15年で数百の研究が健康との関連を示唆していることを発見した。最も興味深い研究は2011年にClinical Reviews in Allergy & Immunologyに発表されたもので腸の透過性増加が遺伝要因のある人の自己免疫疾患に寄与している可能性があることを注記しているものであった。しかしそれでも根拠は極めて予備的なもので主に理論的なものである。
腸内細菌と人の健康に関連があることは間違いがない。遺伝、食事、環境が影響する。しかし「リーキーガット」がほんとうに慢性疾患の原因かどうかは不明である。これは非常に複雑な話で我々はまだ理解し始めたばかりである。
従ってインターネットやテレビでみる単純な主張は信じないように。特に「リーキーガット症候群」があらゆる病気の原因で、それを治すサプリメントや治療法があるとプラクティショナーが言う場合には警戒せよ。
現時点で最もおなかに優しい助言は、賢い食生活、定期的運動、体重管理、鎮痛剤の過剰使用をしない、お酒を飲み過ぎない、そしてとにかく禁煙である。

  • ドイツの心臓学者の幹細胞論文が批判される

Natureニュースblog
German cardiologist’s stem cell papers attacked
04 Jul 2013 | 16:47 BST | Posted by Alison Abbott
http://blogs.nature.com/news/2013/07/german-cardiologists-stem-cell-papers-attacked.html
(学会賞などをたくさんもらっている)有名なドイツの心臓学者Bodo-Eckehard Strauerの、骨随由来幹細胞で病気になった心臓を修復できるというたくさんの論文について、新たな疑義が提示された。StrauerはDüsseldorf 大学を2009年に引退しているが2001年に心臓を修復できたと発表してメディアに熱狂的に報道されたが多くの幹細胞科学者は疑っていた。今週International Journal of Cardiologyに発表された論文では彼らの論文48報を吟味し数百の間違いを記述している。Düsseldorf 大学は昨年12月から一部の論文の調査を開始している。