食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 活動家がゴールデンライスの野外試験を破壊

ScienceInsider
Activists Destroy 'Golden Rice' Field Trial
2013-08-09
http://news.sciencemag.org/plants-animals/2013/08/activists-destroy-golden-rice-field-trial
フィリピンのBicol地方で行われていたゴールデンライスの野外試験を、2つの反GMO団体KMBと Sikwal-GMOが昨日破壊した。フィリピンのテレビGMA Newsが、数十人の若い男女がフェンスを引き裂いて田んぼのイネを引き抜く様子を放送した。

Natureニュース
GM rice delivers antibodies against deadly rotavirus
09 August 2013
http://www.nature.com/news/gm-rice-delivers-antibodies-against-deadly-rotavirus-1.13541
研究者らがイネゲノムにロタウイルス抗体を加えた
8月8日Journal of Clinical Investigationに発表
東大。
(途上国の下痢による死亡を減らすのに役立つだろうという研究だが、きれいな水と安全な食べものがあればそんなものいらないというコメントがついている。ゴールデンライスの時もそうだった、栄養のある食事があればGMなんていらないと。)

  • 高齢入院患者の抗生物質関連下痢とClostridium difficile による下痢予防のためのLactobacilliと bifidobacteria(PLACIDE):無作為化二重盲検プラセボ対照マルチセンター試験

Lactobacilli and bifidobacteria in the prevention of antibiotic-associated diarrhoea and Clostridium difficile diarrhoea in older inpatients (PLACIDE): a randomised, double-blind, placebo-controlled, multicentre trial
Stephen J Allen et al.,
The Lancet, Early Online Publication, 8 August 2013
65才以上の約3000人を対象にした試験で、プロバイオティクスに効果はないことが示唆された
Lactobacillus acidophilusの2系統とbifidobacteriumの2系統6 × 10^10を毎日21日間。
下痢の重症度や入院日数などの二次アウトカムでも有用性は見られていない。

  • 低−中所得国における初期の成長と相対的体重増加の成人期の健康と人的資本との関連:5つの出生コホートの知見

Associations of linear growth and relative weight gain during early life with adult health and human capital in countries of low and middle income: findings from five birth cohort studies
Linda S Adair et al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9891, 10–16 August 2013, Pages 525-534
ブラジル、グアテマラ、インド、フィリピン、南アフリカの5つの前向き出生コホートのデータを用いて出生時体重とその後の0-2才、2から子ども中期、子ども中期から成人までの身長や体重増加と血圧や血糖値、修学年数などの指標との関連を調べた。8362人のデータから出生時体重が重いことと成人期のBMIが25 kg/m2よりおおきいこと(オッズ比 1•28, 95% CI 1•21–1•35)と成人期の低身長の少なさ(0•49, 0•44–0•54)、中等学校を卒業しないことの少なさ(0•82, 0•78–0•87)などと関連した。
低−中所得国においては出生時の体重を増やすことと最初の2年間に成長することへの介入が、ほとんど有害影響なく身長を伸ばし学校に通い成人期の慢性疾患の予防につながる

初期の栄養と成人期のアウトカム:パズルのピース
Early nutrition and adult outcomes: pieces of the puzzle
Zulfiqar A Bhuttaa
Volume 382, Issue 9891, 10–16 August 2013, Pages 486–487
Adairらの報告は、限界はあるもの、子どもの成長への介入について重要な公衆衛生メッセージを伝える。妊娠時から最初の2年間の栄養を集中的に改善すること。

栄養:持続可能な開発目標の神髄
Nutrition: a quintessential sustainable development goal
Richard Horton, Selina Lo
The Lancet, Volume 382, Issue 9890, 3–9 August 2013, Pages 371-372

  • あなたは息子を殺そうとしている:逃走した母親

You’re Killing My Son: The Mum Who Went on the Run
http://www.channel4.com/programmes/youre-killing-my-son-mum-on-the-run/episode-guide
テレビのドキュメンタリー
7才の息子の脳腫瘍の手術後、放射線による治療で息子の脳が焼かれると信じた母親が息子を連れて逃亡、父親が裁判所に親権を認められて治療を受けることができた、という話。父、母、息子、それぞれの苦悩が描かれる。母親が信じていたのは各種代替療法で、ベッドの周りに電磁波を遮断するというネットを張り、スプーン一杯の重炭酸ナトリウム、アザミ、オゾン処理した油、ヤギタンパク質ココア、エスキモーオイル、プロバイオティクスなど。血液に酸素をいれるクリニックなどにも通った。
当然一番苦しんだのは息子で、脳腫瘍になった上に家庭が壊れ辛い治療を受けなければならない。
ちなみに息子は治療を受けて回復し今は元気とのこと