食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • 暴かれた嘘:電子レンジとがん

Sense about science
Debunked: Link between microwaves and cancer
14 August 2013
http://www.senseaboutscience.org/news.php/340/debunked-link-between-microwaves-and-cancer
昨夜の4チャンネルの番組「あなたが私の息子を殺している」で電子レンジとがんの関連を示唆していた。ここにその嘘を暴く。
(リンク)
携帯電話やWiFiやラジオ波などががんの原因であると心配している人たちがいる。長期健康影響が調べられているのは科学的に疑われるからではなく心配する人がいるからである。メディアはしばしば根拠のない説とコンセンサスのある説を両論併記で同じ時間を割いて報道する。そのことが人々に半々だという印象を与える。

Facebook Use Predicts Declines in Subjective Well-Being in Young Adults
Ethan Kross et al.,
PLoS ONE 8(8): e69841
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0069841
ミシガン州の82人
LATimes
Facebook is a bummer, study says
http://www.latimes.com/news/science/sciencenow/la-sci-sn-facebook-bummer-20130814,0,3655078.story
フェイスブックのプロフィールは良く見せようと細工してあるのでそれと生の自分を比べて落ち込むのではないかと言っているひとがいる。

  • ヒトの幸福についてのファンクショナルゲノミクスの視点

A functional genomic perspective on human well-being
Fredrickson BL, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2013 Jul 29. [Epub ahead of print]
http://www.pnas.org/content/early/2013/07/25/1305419110.abstract
80人の健康な成人の白血球の遺伝子発現プロフィールに対する幸福感の影響を調べた。享楽的幸福hedonicと人生の価値を感じるような幸福eudaimonicでは活性化させる遺伝子に違いがあった。
(そんなことまでいうか、という・・。発現量の差数%~数十%ってそんなに意味があるとは思えないんだけれど)

  • 神経疾患治療のためのイルカ、イヌ、アザラシロボット

Dolphins, dogs, and robot seals for the treatment of neurological disease
Adrian Burton
The Lancet Neurology, Volume 12, Issue 9, Pages 851 - 852, September 2013
あらゆる動物や動物ロボットが神経疾患や精神疾患患者に良い影響があることを示唆する根拠が増加している。しかしその根拠の質はどうだろうか?そして本当に健康にメリットがあるのだろうか?Adrian Burtonが調査する。
この分野の研究は一般的に科学的質が低く結果の解釈が難しい。動物がいることで他の人とのコミュニケーションが増加したなどの要因が多くの場合考慮されていない。
特に厳しい批判があるのはイルカ療法である。イルカ療法で金儲けをしている事業者の主張のほとんどは根拠がない。しかし動物補助療法に必要なのはどのような根拠だろうか?無作為臨床試験は困難であるが、例えば短期間子犬をそばに置くなどのようなリスクが小さくメリットがあるものなら根拠の条件は緩くても構わないかもしれない。イルカ療法のような高額でリスクが高くイルカを捕獲しておかなければならないようなものはよりしっかりした根拠が必要であろう。費用対効果を検討した動物療法の研究はやってみる価値があるだろう。