食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • 「デザイナーベビー」特許−専門家の反応

SMC
‘Designer babies’ patent – experts respond
October 4th, 2013.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2013/10/04/designer-babies-patent-experts-respond/
不妊治療行う前に親が子どもの性質を選ぶことができるという、消費者に直接遺伝子検査を行っている23andMeが先週取得した特許について多くの倫理学者や遺伝学者が警告している。

Sense about Science
Ask for Evidence coming to Scotland
3 October 2013
http://www.senseaboutscience.org/news.php/347/ask-for-evidence-coming-to-scotland
2013年11月25日
これまでの事例は以下に(順次更新)
http://www.senseaboutscience.org/pages/a4e_examples_of_evidence_hunting.html#aromatherapy

  • Science 4 Octoberの特集

サイエンスにおけるコミュニケーション プレッシャーと「プレデター(中身が空っぽの学会や論文で業績をねつ造したり水増ししたりお金を儲けたりする人たち)」
Communication in Science Pressures and Predators
http://www.sciencemag.org/site/special/scicomm/index.xhtml
誰がピアレビューを恐れるか?
Who's Afraid of Peer Review?
Science 4 October 2013: Vol. 342 no. 6154 pp. 60-65
Scienceがでっちあげた存在しない研究機関の存在しない研究者によるこれまで知られていない苔由来化合物の抗がん作用についての質の低い論文が科学雑誌Journal of Natural Pharmaceuticalsに受理された。高校生以上の化学の知識があれば簡単に欠点が指摘できるはずの論文だったのに。約10ヶ月に渡ってこの「素晴らしい薬物」についての論文304バージョンをオープンアクセスジャーナルに投稿し、その半分以上が致命的欠陥を指摘されることなく受理された。この実験は学術出版の現状を描きだす。
Journal of Natural Pharmaceuticalsはインドにあるオープンアクセスジャーナル出版社最大手の一つMedknowの270のタイトルのうちの一つで、編集長はキプロスのEastern Mediterranean大学薬学教授Ilkay Orhanである。Scienceのメールに回答して雑誌の管理全てサウジアラビアKing Faisal 大学の薬学教授Mueen Ahmedに任せていたとしている。Mueen Ahmedはこの雑誌を今年いっぱいで休止すると言っている。
しかしこの論文はSageや Elsevierのような大手の運営している雑誌も受理した。さらに日本の神戸大学のような一流の大学の発行する雑誌にも受理された。さらに雑誌の趣旨とは違うものですら受理されている。
一方PLOS ONEなどは動物の取り扱いに関する倫理規定に言及がないことを指摘し科学的質が低いとして2週間で却下した。

The Power of Negative Thinking
ここではAmgenの副社長Glenn Begleyの事例を紹介している。著名な学者がCancer Cellに発表したデータがなかなか再現できなくて苦労していて、学会で著者を捕まえて聞いたら「我々はこの実験を名十回もやった。そしてたった一度だけ成功したのでそれを発表した」といった。Begleyは驚き、不信感で一杯になった。その後BegleyはAmgenの科学者が、53の動物での画期的がん研究のうち(それには著名な学者のものも含まれる)、47が再現できなかったことを報告している。

  • ハワイの反GMO活動家は本国大富豪に頼って「草の根」キャンペーンを行う

Forbes
Hawai'i Anti-GMO Activists Rely On Mainland Millionaires For 'Grassroots' Campaign
10/02/2013  Jon Entine,
http://www.forbes.com/sites/jonentine/2013/10/02/hawaii-anti-gmo-activists-rely-on-mainland-millionaires-for-grassroots-campaign/
ハワイの反GMO活動の資金源が米国本国の反GMO団体であることを明らかにした

  • 我々は皆依存症なのか?新しいアルコールとしての食品

Are we all addicts? Food as the new alcohol
Rebecca Goldin, Ph.D., October 1, 2013
http://www.stats.org/stories/2012/Are_We_All_Addicts_oct01_13.html
アメリカ人が食品を食べ過ぎているのは明らかであるが、それは「依存症addiction」と診断されるべきものなのか?いろいろな場面で「(食品への)依存症」という言葉が使われYale大学は簡便診断法まで作った。しかしそれは薬物依存やアルコール依存と比べてどうなのか、を検討。結論としてこの「診断」は疑問である。
神経学的枠組みが無く、二度と摂らないようになることは期待できず、他に多くの重なる病態があるときに、誰かを「依存症」とラベルすることに意味があるとは思えない。
(○○依存症という多くの流行語に共通)

  • 製品レビュー:栄養バー(エネルギーバー、ファイバーバー、プロテインバー、食事代用バー、全食品バー)

コンシューマーラボ
Product Review: Nutrition Bars (Energy Bars, Fiber Bars, Protein Bars, Meal Replacement Bars, and Whole Food Bars)
10/1/13
https://www.consumerlab.com/reviews/High_Protein_Bars_Low-Carb_Diet_Bars_Energy_Bars_and_Meal-Replacement_Bars/NutritionBars/
20製品を検査、表示されているコレステロールより30%多いものが一つ、脂肪が飽和脂肪のものや主成分が糖アルコールのものなどがあった。