食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 骨ミネラル密度に与えるビタミンDの影響:系統的レビューとメタ解析

Effects of vitamin D supplements on bone mineral density: a systematic review and meta-analysis
Ian R Reid et al.,
The Lancet, Early Online Publication, 11 October 2013
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(13)61647-5/fulltext
骨粗鬆症予防のためにビタミンDサプリメントを摂るのは不適切

  • 赤ちゃん用ミルクの金属リスク:乳児用ミルクは母乳の100倍多いアルミニウムを含むことがある

Mail Online
Metals risk in baby milk: Formula can contain 100 times more aluminium than breast
10 October 2013
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2453528/Metals-risk-baby-milk-Formula-contain-100-times-aluminium-breast.html?ito=feeds-newsxml
BMC Pediatricsに発表された英国で販売されているミルクの調査結果
オープンアクセス
The aluminium content of infant formulas remains too high
Nancy Chuchu et al.,
BMC Pediatrics 2013, 13:162
http://www.biomedcentral.com/1471-2431/13/162
大豆由来の分とパッケージ由来の分があるようだ

Children's Hospital of Philadelphia becomes first in nation to disallow use of dietary supplements
8-Oct-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-10/chop-cho100813.php
新しい病院方針は患者の安全性と教育を改善するだろう
フィラデルフィア子ども病院(CHOP)は本日公式に、使用が認められる医薬品のリストにほとんどのダイエタリーサプリメントを含めないことを発表した。理由はFDAがダイエタリーサプリメント製造業者を監視しているわけではないので、安全性と有効性が保証できないからである。CHOPは米国で初めて、病院の方針として医師の監視なしに患者がサプリメントを使うことを阻止する病院となった。
この病院の治療基準委員会のメンバーであるSarah Erush薬剤師は、「ビタミンやダイエタリーサプリメントは基本的に規制がなく、有害影響や薬物との相互作用についてのしっかりした情報もなく標準的使用量すらわからない。これらを特に重い病気の子どもに与えることは倫理にもとる」と述べている。
新しい病院の方針では、子どもの保護者は病院に来たときに医薬品やサプリメントの使用について質問され、もし使っていた場合はサプリメントのリスクを説明して使用をやめるよう薦める。使い続けたいと主張した場合には自分たちが責任をとるという文書に署名しなければならない。

  • ワクチンに関する6つの神話と何故それが間違っているか

SMC
Six myths about vaccination – and why they’re wrong
October 11th, 2013.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2013/10/11/six-myths-about-vaccination-and-why-theyre-wrong/
最近政府が発表した子どものワクチン接種率が、オーストラリアの一部地域で、メディアによる「ワクチン議論」再燃により引き起こされた懸念で危険なほど低下している。
科学的には「議論」などない。「議論」があると主張している人たちは人々を怖がらせるための一連の嘘を引用している。反ワクチンのレトリックを知っておこう
1.ワクチンが自閉症の原因
2.天然痘とポリオは根絶したのでもうワクチンはいらない
3.ワクチン接種したほうがしないより多くの病気になる
4.私の子どもがワクチンを接種しなくてもあなたには関係ない
5.ワクチンには毒素が含まれる
6.ワクチンは子どもの未発達の免疫系に有害
(それぞれ参考文献へのリンク入りで反論)

  • 大臣がイタリアの幹細胞治療試験を中止

Natureニュースblog
Minister halts Italian stem-cell therapy trial
10 Oct 2013
http://blogs.nature.com/news/2013/10/minister-halts-italian-stem-cell-therapy-trial.html
議論になっている、イタリア政府が資金を出して行う幹細胞治療の臨床試験が、患者を募集する前に中止になり、科学者は安堵している。Beatrice Lorenzin保健大臣が科学委員会の助言に従うことを発表した。Stamina Foundationは、昨年8月に安全上の理由でラボを閉鎖するまで2007年から重症患者を治療してきた。患者団体が情熱的にこの治療を支持し専門家が科学的根拠がないと警告してきた。StaminaのDavide Vannoniは海外で試験すると発表した。Staminaに資金を提供しているMedesteaはこの治療を中国で行うと言っている。

  • 精巣がんは日光から守る代償かもしれない

ScienceNOW
Testicular Cancer May Be the Price Paid for Sun Protection
10 October 2013
http://news.sciencemag.org/biology/2013/10/testicular-cancer-may-be-price-paid-sun-protection
精巣がんリスクが高くなる遺伝的変異は、それにより色の薄い肌を日光の有害な紫外線から守るのに役立つので進化により選好されてきたのかもしれない。この知見は白人の方が黒人より精巣がんが多い理由を説明する。同時に何故精巣がんが治療しやすいのかも説明できるかもしれない。Cell。