食品安全情報blog過去記事

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IARCは5大陸の最新世界がん傾向を発表

IARC releases the latest global cancer trends in five continents
21 October 2013
http://www.iarc.fr/en/media-centre/pr/2013/pdfs/pr222_E.pdf
IARCは5大陸のがん頻度第10巻Cancer Incidence in Five Continents, Volume X (CI5-X)を発表した。ウェブサイトから入手できる。(http://ci5.iarc.fr/
第10巻は68ヶ国の2003-2007年にがんと診断された症例に基づく。
世界のタバコ規制と肺がん頻度
CI5-Xのハイライトには世界の肺がん頻度の比較可能な質の高い統計がある。例えば男性の肺がんはアフリカ、インド、南米の一部では10万人中10以下から米国やトルコの80以上まであるが、これは歴史的な喫煙傾向を反映する。
サハラ以南のアフリカにおける子宮頸がんスクリーニング計画
同様にジンバブエマラウイウガンダなどのサハラ以南のアフリカでは子宮頸がん率は10万人中50以上と非常に高いが米国やヨーロッパ、北アフリカでは5未満と10分の1以下である。このことはサハラ以南のアフリカでのスクリーニングとヒト乳頭腫ウイルスワクチン計画の重要性を強調する
世界の女性の甲状腺がんの率に大きな違い
近年一部の集団で甲状腺がんが異常に高率になっている。イタリアでは10万人中30、韓国では70、一方オランダ、中国、インドでは3未満である。これが一部の国での過剰診断によるものなのか真の増加なのかについては、特にこの病気が著しく死亡率が低く治療の有害影響を考えると緊急に研究が必要である。
途上国のがん登録とサーベイランス
北米・欧州・豪州に比べてアジア、アフリカ、中央及び南アメリカではサーベイランスに課題が残る。
(日本はなんといっても胃がんが多くて肺がん・肝臓がんと割と原因ははっきりしてるよね。感染と喫煙と飲酒、食事を気にするならむしろ和食を心配したほうが。)