食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

世界のがんのパターン:原因と予防

Global cancer patterns: causes and prevention
Paolo Vineis, Christopher P Wild
The Lancet, Early Online Publication, 16 December 2013
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2813%2962224-2/fulltext
がんは世界的で増加しているが一様ではない問題である。低および中所得国ではその負担が増えているがその理由は人口動態の変化だけではなくリスク要因の変化にもよる。経済や行動のグローバリゼーションが既存の感染由来のがんの負担をさらに重くしている。がんの1/3から1/2は予防できることから、がんとの戦いには一次予防が特に有効である。一次予防が最優先されるべきである。
世界の乳がん前立腺がん罹患率及び死亡率の図などがある。この二つについては日本は世界でも最低レベル
がんの主要リスク要因としては、なんといってもタバコ。次いでアスベストや芳香族アミン、ベンゼンなどへの職業暴露。それから食生活・肥満・運動・飲酒などのライフスタイル要因。そして感染、環境発がん物質。これらのリスク要因のさらに原因となるものが社会経済要因、つまり貧困。
(ちなみにこのライフスタイル要因については、食品添加物残留農薬は関係ないので。逆に食品の保存に塩を使うこと、残留農薬を気にして野菜や果物を食べる量が減ることのほうがリスクを高くする。
日本語版。
http://www.dietandcancerreport.org/cancer_resource_center/downloads/summary/SER-SUMMARY-(Japanese).pdf