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福島の海の放射能を監視するためにお金を求む

Natureニュース
Cash wanted to help monitor Fukushima ocean radioactivity
Daniel Cressey
20 January 2014
http://www.nature.com/news/cash-wanted-to-help-monitor-fukushima-ocean-radioactivity-1.14552
科学者がクラウドファンディングにより資金を調達する米国西海岸の調査を始めたが、健康への懸念は大げさであるという
Woods Hole 海洋学研究所の海洋化学者Ken Buesselerが、「我々の海はどれだけ放射活性があるか?How Radioactive Is Our Ocean?」というクラウドファンディングウェブサイトを始めた。日本の津波で流された残骸が風にふかれて北米沿岸に到達し、クロマグロなどの回遊性の魚から放射性同位元素が検出されたりはしているが、海流はもっとゆっくり流れる。従ってカリフォルニアのヒトデの謎の大量死などに関係があるとは考えられないが、最終的には汚染海洋水は到達するので監視は必要である。
以下インタビュー
放射性セシウムの総降下量は1960年代の核実験が約950ペタベクレル、チェルノブイリが約100、福島ではまだ議論はあるが15-30と大雑把に推定されている。
福島の放射性物質はこの冬に米国の沿岸に到着するだろうと予想される。私はこれについて懸念があることに驚く。大きな原因は人々の、心配な量についての誤解である。私は北米の沿岸に到達する量で健康上の懸念になるとは思っていない。
マグロについてもリスクはゼロではないが小さい。汚染マグロだけを1年食べ続けても、もともと天然にシーフードに含まれるポロニウム210によるリスクより数百倍も小さい。
科学者に研究する動機があって一般の人に懸念があるならクラウドファンディングは意味がある。人々に自然界に放射能について教える機会にもなるだろう。
ネットではヒトデの大量死亡のようなイベントを福島に結びつける記事がたくさんあるが、不当な警告が多い。混雑した劇場で火事だと叫ぶようなものであり、それはやめるべきである。正確ではない。放射能は有害でありうるが、今回の量ではそうではない。米国西海岸で放射能の影響だと騒がれていることの多くは放射能がないときに起こっている。私は太平洋で泳ぎ続けるし魚も食べ続ける。
How Radioactive Is Our Ocean?
http://ourradioactiveocean.com/
(心配ならお金出すよね、お金出したら結果を知りたいし、学習のチャンスになる