食品安全情報blog過去記事

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消費者向け情報 しばしば薬物と肝臓はうまくいかない

Sometimes Drugs and the Liver Don't Mix
May 28, 2014
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm398855.htm
このページの要約
・被害が出るどうかはわからない
・兆候と症状
・リスクとベネフィットを考えよう
肝臓は素晴らしい臓器で食事中の栄養分を人体が利用できる形に変換し毒を無害なものにしたり体外に排出されやすくしたりする。肝臓がよく働いていれば我々の代謝は釣り合いがとれている。しかし医薬品やダイエタリーサプリメントはこのシステムを破壊することがあり危険な肝障害をおこす。FDAは薬物性肝障害の予防に努めている。
FDAの消化器系医薬品レビューワーJohn R. Senior医師は「どのような薬物でも肝障害をおこす可能性はあるが、幸いなことに発生は希である。患者の反応が異なるため予測は難しい。我々の目標は薬物の有害影響を予防することである」と述べる。
急性肝障害は肝臓の機能が急激に悪化する。全ての原因による急性肝障害の中で、処方薬やOTC薬とダイエタリーサプリメントが原因のものが最も多い。
FDAはダイエタリーサプリメントによる肝障害の事例をいくつか同定している。例えば減量や筋肉増強目的で販売されているダイエタリーサプリメントを販売している企業に警告文書を送ったり一般向けに健康警告を発したりしている。
医薬品の臨床試験で重大な肝障害が数例でもおこれば試験中止の理由になる。また認可されて市販されている医薬品の取り下げ要求の原因にもなる。誰が反応するかを予想する簡単な方法はない。医薬品と病気の関連は簡単ではない。前臨床試験で安全そうに見えた医薬品でも一部の患者にとっては有害かもしれない。一方で高齢化により医薬品に頼るヒトは増えている。医薬品をたくさん摂れば摂るほど問題の起こる可能性は高くなる。
一部の医薬品は過剰に使用した場合にのみ肝毒性がある。アセトアミノフェンがそうで、適切に使用すれば安全だとみなされている。しかしアセトアミノフェンの過剰使用による肝障害は多い。
アセトアミノフェンリスク管理対策について略)
肝障害の兆候は疲労感、食欲不振、さらに重症になると眼や皮膚が黄色くなり(黄疸)、皮膚がかゆくなる。そのような症状が出る前に医薬品を使用していたなら使用を止めて医師に相談すること。
どのような医薬品であっても治療を開始する時にはリスクとベネフィットを議論すべきである。サプリメントについても使用前に医師に相談すべきである。