食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 植物は虫が囓って生じた振動に反応する

Plants Respond to Leaf Vibrations Caused by Insects’ Chewing, MU Study Finds
July 01, 2014
http://munews.missouri.edu/news-releases/2014/0701-plants-respond-to-leaf-vibrations-caused-by-insects%E2%80%99-chewing-mu-study-finds/
キャベツの仲間の苗は青虫に囓られる時の振動に反応してマスタードオイルをたくさん作る。風や音による振動では反応しない

  • 「スーパーバナナ」が米国の市場試験にはいる

Scientific American
"Super Bananas" Enter U.S. Market Trials
Jul 1, 2014
http://www.scientificamerican.com/article/super-bananas-enter-u-s-market-trials/
GMバナナについて

Denmark scraps planned ban on phthalate chemicals
02/07/2014
http://www.euractiv.com/sections/health-consumers/denmark-scraps-planned-ban-phthalate-chemicals-303241
欧州委員会からの圧力と関連する裁判の結果から、デンマーク政府は予定していた4つのフタル酸(DEHP, DBP, DIBP および BBP)の禁止を破棄することを決めた
内分泌撹乱物質についてはフランス、スウェーデンデンマークが禁止等の対策強化を求めている)

Sense About Science
Was a trial on complementary medicine in Northern Ireland "spectacularly successful"?
1 July 2014
http://www.senseaboutscience.org/resources.php/156/was-a-trial-on-complementary-medicine-in-northern-ireland-quotspectacularly-successfulquot
2014年6月30日のDaily MailとDaily TelegraphとGuardianの記事が、前北アイルランド大臣Peter Hainの主張「北アイルランドのNHSで補完医薬品の試験をして見事に成功した、人々の福祉と健康が大幅に改善された」を報道した。
実際にはこれは試験ではなく対照群のない予備実験で補完医療Edzard Ernst名誉教授は以下のように述べている:
対照群がないのでどのような結果も代替療法によるものかどうかわからない。プラセボ効果や病気の自然治癒、平均への回帰、社会的要望等多くの要因がある。またほとんどの結果は客観的に評価されたものではなく患者の自主的報告によるもので全ての患者に平行して通常の医療を施している。そのようなものなのでピアレビューのある雑誌には発表できない。
詳細は以下
How Prince Charles disrespects his constitutional role
http://edzardernst.com/2014/06/how-prince-charles-disrespects-his-constitutional-role/
統合医療」のパイロット試験で、16人のプラクティショナーが鍼、オステオパシーアロマセラピーなどのを700人以上の患者に対しておこなった。患者自身が「良くなった」と感じたかどうかを聞いている。

  • 体重が少ないことと早期死亡

Being Underweight and Premature Death
by Berkeley Wellness | July 02, 2014
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/being-underweight-and-premature-death
体重が少ない人は肥満の人より早く死ぬリスクが高い、と最近Journal of Epidemiology and Community Healthに発表された、51の研究を解析したカナダの研究で結論している。痩せすぎは健康状態が悪いことの指標であるが、この研究では既往症や喫煙などについては調整している。さらに4月にAmerican Journal of Public Healthに発表された解析では、65才以上の人の死亡率の増加は「正常」範囲の下限から始まっていると結論している(BMI 22以下)。痩せの人のリスクが高い理由は病気になった時のエネルギーの貯め(貯蔵脂肪)が少なく、筋肉や骨も弱いためである。痩せの定義はBMI 18.5未満である。

  • 科学における女性:一時的解放

Natureコメント
Women in science: A temporary liberation
Patricia Fara
02 July 2014
http://www.nature.com/news/women-in-science-a-temporary-liberation-1.15477
第一次世界大戦で女性が実験室や工場に迎えられた。英国ではそれで選挙権を得たが平等は得られなかった、Patricia Faraは言う。
20世紀初頭、Hertha Ayrtonは結婚していることを理由にRoyal Societyへの入会を拒否された。彼女は「女性が良き科学者であろうとなかろうと、性が科学に持ち込まれることに反対する」と述べている。1世紀前の彼女の戦いの理想は達成されただろうか?
今や明確な差別は違法である。しかし世界中で伝統的態度は残っている。科学における女性の野心には、レベルが高いほど厳しい障害がたちはだかる。過去をふりかえって、どうやってここまで来たか、将来をどう改善していくかを理解することができるだろう。
戦争で男性が不足したことが女性の研究や教育への参加を促したという歴史。終戦で戻ってきた男性に追い出された

  • 「ストレス誘発」幹細胞論文は取り下げられた

Natureニュース
Papers on ‘stress-induced’ stem cells are retracted
David Cyranoski 02 July 2014
http://www.nature.com/news/papers-on-stress-induced-stem-cells-are-retracted-1.15501
一緒に出されていたAustin Smith によるNews & Views 記事も取り下げられた
この論文の影響は大きく、Natureの編集方針も変わった。

Natureエディトリアル
STAP取り下げ
STAP retracted
02 July 2014
http://www.nature.com/news/stap-retracted-1.15488
2つの取り下げは対策すべき信頼とだらしなさの長く続く問題を強調する
論文の審査の時に画像の操作をチェックすることを強化する方向
レフェリーが、共著者の実験室で独立して結果が再現されたかどうかをチェックしていたが、できたという確実な回答が得られていなかった(これはレフェリーをごまかしたんだ。詭弁を弄することに頭脳を使う人。)

Science
Nature retracts controversial stem cell papers
http://news.sciencemag.org/asiapacific/2014/07/nature-retracts-controversial-stem-cell-papers
"理研の倫理観にもう耐えられない"と Masayo TakahashiがTweetした、まで入っている。取材のメールもしたがまだ返事はない、と。