食品安全情報blog過去記事

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照射酸化鉄について提供された情報の妥当性と頑強性に関する声明

Statement on the validity and robustness of information provided on irradiated iron oxides
EFSA Journal 2014;12(7):3767 [11 pp.]. 04 July 2014
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3767.htm
食品サプリメントのコーティング剤としての未承認照射着色剤(酸化鉄粉)の使用に関する食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)通知があったため、欧州委員会はEFSAに3件の文書の科学的妥当性と頑強性を評価するよう求めた。�睚)酸化鉄の製造過程に関する情報を含む製薬会社2社からの2件の安全性評価、�睨)コンサルタントから提供された食品サプリメントガンマ線照射された酸化鉄に関する1件の安全性評価である。鉄の酸化物及び水酸化物(E 172)の製造業者によると、60Co-ガンマ照射の目的は、微生物汚染を取り除くことだった。鉄の酸化物及び水酸化物(E 172)はEUで認可されている食品添加物である。鉄の酸化物(黄・赤・黒・茶)のガンマ照射は、食品・化学物質・化粧品を扱う他の科学的委員会によって以前に評価されていないこと、また、この特殊な例で鉄の酸化物への照射は、EUで「他の食品及び食品成分」に現在認可されているものより高い。60Co-ガンマ照射による鉄(III)から鉄(II)への還元に関する文献があること、EUで認可されている食品添加物黒色酸化鉄が、(II) と (III)両方の鉄を含むことも指摘した。それゆえ、2価鉄の増加は、それ自体で安全性に関する懸念とはならない。だが、EFSAは提供された照射された酸化鉄に関する情報はかなり限られており、酸化鉄が照射で化学変化しないという主張を実証するには十分でないと指摘した。60Co-ガンマ照射処理中の酸化鉄の化学安定性を論証するためにEFSAはさらなる分析を実行することを推奨する。