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EPAの改訂クロルピリホス評価は労働者へのリスクを示す

EPA Revised Chlorpyrifos Assessment Shows Risk to Workers
01/05/2015
http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/bd4379a92ceceeac8525735900400c27/6b1d8a363e75a61e85257dc4006b1524!OpenDocument
本日EPAクロルピリホスのヒト健康リスクの可能性についての評価をパブリックコメント募集のために発表した。
この評価では製品を混合、積み込む、散布する労働者に幾分かのリスクがあるとした。大量に使用した場合、クロルピリホスは小流域由来の飲料水を使っている一部地域にリスクとなる可能性がある。食品からの暴露や近傍にいるヒトへの暴露、空気中のクロルピリホスに暴露される労働者に追加のリスクはない。最新のUSDAの残留農薬データからは検体の1%未満からしか検出されず懸念はない。
リスク評価の結果に基づき、労働者と飲料水源保護のための追加の制限が必要になるかもしれない。EPAはこれらのリスクを減らすための対策について検討を始める。
意見募集は60日間

Revised Human Health Risk Assessment on Chlorpyrifos
http://www2.epa.gov/ingredients-used-pesticide-products/revised-human-health-risk-assessment-chlorpyrifos
生理学に基づくファルマコキネティクス/ファルマコダイナミクス(PBPK/PD)モデルを使った最初のリスク評価だと言っている
weight-of-the-evidence (WOE)で検討されたのは
初期暴露による長期影響(発達神経影響)が可能性はあるものの作用機序が確立されていないので乳幼児や妊婦について10倍の安全係数は削減しない
10% inhibition of RBC AChEを各動物で比較、種差99パーセンタイルが4倍の範囲内
従って成人女性は安全係数100、その他のヒトは40で計算している。
MOEも子どもと女性は100以上で懸念無し、その他は40以上あれば懸念無し