食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • 食事と栄養は精神衛生に必須

Diet and nutrition essential for mental health
29-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/uom-dan012915.php
The Lancet Psychiatryに発表されたレビュー。健康的な食生活は鬱や自殺のリスクの低さと関連する
(因果関係逆かもしれないけど)

Should vitamin D supplements be recommended to prevent chronic diseases?
Haakon E Meyer et al.,
BMJ 2015;350:h321
http://www.bmj.com/content/350/bmj.h321
基本
・慢性疾患予防のためのビタミンDサプリメントは薦めない。なぜならば利益があるという明確な根拠が無く有害影響の可能性が排除できないから
・高齢者の骨折予防のためにはカルシウム(現在の乳製品の摂取量に応じて0-1000 mg/day)と組み合わせて1日600-800 IUが薦められるかもしれない

  • 特集:新しい薬物戦争

A new drug war
Emily Underwood
Science 30 January 2015: Vol. 347 no. 6221 pp. 469-473
世界中で流行している新世代の違法合成薬物の問題について
欧州薬物及び薬物依存モニタリングセンターによると2012年だけでこれまで知られていなかった未知の精神作用のある薬物が欧州で販売されているのが発見されている。米国では合成カンナビノイドが多い。2009年以降DEAは300以上の新規化合物を同定している。
(長い記事)

  • インフルエンザ薬の臨床試験データの解析は騒動を再燃させる

Natureニュース
Analysis of trial data revives flu-drug row
Daniel Cressey 30 January 2015
http://www.nature.com/news/analysis-of-trial-data-revives-flu-drug-row-1.16820
タミフルのメリットは何で、何故これほどに議論になるのか?
今度はLancetにタミフルは病気の期間を短縮し入院の必要性を減らすという解析結果が発表された。
何故この問題についてはこれほど議論になるのか?
前回のBMJの報告をメディアはタミフルが役立たずだとわかったと報道しタミフルの備蓄は無駄だとする。彼らは今回の報告はRocheがお金を出したので偏っていると批判している。
著者の1人Stuart Pocockは、「医薬品を売りたい企業の防衛的反応と過激な活動家の企業が発見したことは全て無意味だとする活動の二つがある。現実は両方の過激派の間にある」

ScienceInsider
Tamiflu helps, newest study in long-running debate says
By Jennifer Couzin-Frankel 29 January 2015
http://news.sciencemag.org/biology/2015/01/tamiflu-helps-newest-study-long-running-debate-says

Oseltamivir treatment for influenza in adults: a meta-analysis of randomised controlled trialsOriginal Research Article
In Press, Corrected Proof, Available online 30 January 2015
Lancetのコメント
インフルエンザ:オセルタミビルの合理的使用
Influenza: the rational use of oseltamivir
Heath Kelly, , Benjamin J Cowling

  • 関連

NYC
保健省はインフルエンザの薬の処方について新しいガイダンスを発表
Health Department Releases New Guidance to Providers About Prescribing Medications to Treat Influenza
Thursday, January 29, 2015
http://www.nyc.gov/html/doh/html/pr2015/pr007-15.shtml
http://www.nyc.gov/html/doh/downloads/pdf/imm/flu-flyer-physician.pdf
病院の患者向けポスター
インフルエンザ対策としては最も有効なのはワクチンであるが、インフルエンザに罹ったらハイリスク患者(65才以上または2才以下、慢性疾患の持病がある人、妊婦など)には抗ウイルス薬が役にたつ