食品安全情報blog過去記事

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ヒスタミン(サバ)中毒

Histamine (Scombroid) fish poisoning
26 February 2015
http://www.foodstandards.gov.au/consumer/safety/Pages/Histamine-(Scombroid)-fish-poisoning.aspx
NSW食品局が現在ヒスタミン中毒のアウトブレイクについて調査している。タイから輸入してSydney CBDカフェで販売されていたツナ缶詰を食べて4人がヒスタミン中毒になったと報告されている。
調査の一環としてNSW食品局はサンプルを入手して検査を行う。
オーストラリアでは食品の安全性問題は地方当局が調査する。リコールは地方当局と関係する企業が行う。FSANZはリコールを調整し一般や関係機関とのコミュニケーションを行う。
ヒスタミン(サバ)中毒とは何か
魚に天然に存在する細菌が、ある種の魚が長時間冷蔵されない場合にヒスタミンを作る酵素を産生する。ヒスタミン中毒は魚のヒスタミン濃度が高いことにより引き起こされる食中毒である。調理ではヒスタミンは分解されず、ヒスタミン量の高い魚は必ずしも見た目でわかるわけではない。
症状
よく見られる症状としては、
・ピリピリする、あるいは金属の味
・口や唇がちくちくする
・皮膚が赤くなったりかゆくなったりする
・頭痛
・めまい
ヒスタミン中毒は食べてすぐ発症する。通常30分から数時間以内。
問題の製品を食べたと思ったらどうすればいいか?
症状がでた人あるいは心配な人は医師に相談すること
オーストラリアでは毎年どのくらいのヒスタミン中毒があるのか?
オーストラリアではヒスタミン中毒は希である。過去10年、年に10件以内で、187人がヒスタミン中毒と診断されている。
輸入食品はどんな検査をされているのか?
農業省の輸入食品監視計画でリスクに基づいた国境監視を行っている。
この計画ではマグロやサバはヒスタミンハザードがありヒト健康や安全性にとって中程度から高いリスクとなる「リスク食品」と分類されている。そのため輸入マグロやサバは100%の監視率となっている。オーストラリアニュージーランド食品基準では(ヒスタミンの)最大許容量は200mg/kg魚である。
(日本人は食中毒になっても気がついていない・報告していないだけで、それで世界一安全だと思っているんだから・・)