食品安全情報blog過去記事

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  • 福島のデータは食品中放射能の上昇と低下を示す

Natureニュース
Fukushima data show rise and fall in food radioactivity
Elizabeth Gibney 27 February 2015
http://www.nature.com/news/fukushima-data-show-rise-and-fall-in-food-radioactivity-1.17016
巨大データベースが野菜、果物、肉、お茶の放射能レベルの変動を捉える
福島核惨事の後の膨大な食品のモニタリング計画が、科学者に核流出後は異なる食品でどのようにピークがあるのかについてまたとない知見を与えた。事故から凡そ4年がたち、データの最初の解析では既に複数の福島住人についての研究が示していたことを確認した:放射性汚染物質についての日本の厳しい基準を超えた食品を食べているヒトはほとんどいない。
2011年3月11日に沖合の巨大地震による津波福島第一原子力発電所を襲った。炉からでた汚染物質が地域に放射性同位元素を放出し雨や風で運ばれ、植物や土壌に降下した。日本政府は葉物野菜や地元の草を食べた動物のミルクなど影響を受けた可能性のある産物を禁止にした。さらに広範なモニタリングキャンペーンを行い、販売前の食品をセシウム137などを検査した。
安全のための努力は極めて有効だった。同時に膨大なデータを残した。オーストリアのVienna工科大学の環境科学者Stefan Merzらは2011年から2014年の間に集められた約90万のデータベースを解析してその結果をEnvironmental Science and Technologyに発表した。
事故後最初の年には福島地域産の食品の3.3%が規制値を超える汚染があった−これらは市販されていない。次の年にはほんの少し増加したが2014年までには0.6%に低下した。より広く日本全体では、この数値は0.9%から0.2%に低下した。年間許容線量を超えるには規制値を超える食品を大量に食べなければならないことと併せて、許容値を超える可能性は極めて低い、と共著者のコロラド州立大学の環境科学者Georg Steinhauserは言う。
この結論はこれまでのいくつかの研究と合致する。
しかしこの解析では事故後のいろいろな食品の放射線量がどう増減したかの詳細も示す。
キノコとイノシシ
チェルノブイリから20世紀の兵器試験場所に至るまで、科学者は既にキノコが他の野菜より放射性物質を蓄積しやすいことを知っていた。福島のデータはほとんどの野菜で放射能レベルは急速に(事故後5ヶ月で)減少したことを示すが、キノコについては二つ高いものがある:野生のキノコと乾燥キノコである。遅くまで残っていたのはお茶で、葉物野菜より収穫が遅いことと古い葉から若い葉に幾分かの放射能の移行があったのだろうとSteinhauser.はいう。肉の超過も時期が遅く、動物は汚染植物を食べることで汚染されるからである。キノコを食べるイノシシも特に濃度が高い。
現在の福島の食品の放射能は事故前に回復しているが、消費は回復していない、と筑波大学アイソトープ研究センターの環境科学者Jun Furukawaはいう。そのため福島産製品のみを販売する支援市場や復興支援酒場などがたちあがっている。
烙印を剥がすのに役立てようとSteinhauserは昨夏自分で実験をした。地元産の食品のみを食べ水道水のみを飲み放射性物質の多そうな食品を最大限食べようとして6週間、身体をスキャンしたところ彼の身体から痕跡程度の放射能すら検出されなかった。「私は私の身体の中の放射能は極めて少ないことを確信していたが、人工放射能は全く検出されなかったことには驚いた」という。
Imperial College Londonの分子病理学者Geraldine Thomasは日本の事故後の食品の取り扱いはとても素晴らしく、Steinhauserの経験は我々が予想した通りだ、と説明する。「彼は食品を食べることよりも飛行機で日本に行くことでのほうが多く被曝しただろう」
(オープンアクセス)
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/es5057648

(コメント欄にへんなのがいるけど)

  • バレンタインの毒チョコの驚き

カリフォルニアの消費者団体As You Sow
Toxic Chocolate Valentine Surprise
February 11, 2015
http://www.asyousow.org/wp-content/uploads/2015/02/release-toxic-chocolate-valentine-surprise.pdf
Hershey’sSee’s Candiesと Marsに対して、チョコレートにカリフォルニアのProp 65による警告表示をしていないことについて法的措置をとったことを発表。
これまでもGodiva, Ghirardelli, Lindt, Green and Black’s, Kroger, Whole Foods, Trader Joe’s, Earth Circle Organics, Moonstruck, Theo,および Vosgesを含む13社に対してチョコレートの鉛または/及びカドミウムについて法的措置をとっている。
Prop 65では発がん性や生殖毒性をもつ物質が含まれる場合、製造業者に警告表示を要求している。
商品リスト
http://www.asyousow.org/our-work/environmental-health/toxic-enforcement/lead-and-cadmium-in-food/
ネスレに続いてハーシーがGM成分を使わないとかオールナチュラルにするとか発表したらしく、その理由としてどいうわけかこの団体が発表した、天然汚染物質のカドミウムを挙げていたニュース記事があったので。チョコレートのカドミウムはもともとカカオがカドミを吸収しやすいせい。Prop65によるカドミウムのNSRLは4.1microg/dなのですぐ超える。コメや海産物なんか警告だらけになる。カリフォルニアでは〜とか言って怖がらせている人(コーラ、黒ビール、ソースにも? カラメル色素の発がん性とはhttp://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150226/1062887/?n_cid=nbptrn_leaf_back)はただの半可通なので相手にしない方が吉。)