食品安全情報blog過去記事

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FDAのミルク調査では残留薬物はほとんど検出されなかった

FDA’s Survey of Milk Finds Few Drug Residues
March 5, 2015
http://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm436477.htm
FDAは2000近くの酪農場のミルク検査の結果を発表し、99%以上から安全上の懸念となる残留薬物は検出されなかった。この知見は米国のミルク供給網の安全システムが効果的に機能していることを示す。
FDAの検査は過去に違反歴のある農場の「標的」検査と一般農場の2つのグループに対して行われた。その結果標的グループであっても残留薬物の検出極めて少なかった。しかしながらルーチン検査の対象になっていない少数の残留薬物が検出された。
結果については以下から
Drug Residues
http://www.fda.gov/AnimalVeterinary/GuidanceComplianceEnforcement/ComplianceEnforcement/ucm264049.htm

  • Q & A

Questions and Answers: 2012 Milk Drug Residue Sampling Survey
http://www.fda.gov/AnimalVeterinary/GuidanceComplianceEnforcement/ComplianceEnforcement/ucm436375.htm
一部抜粋
ミルクの残留薬物は現在どのように検査されているのか
米国ではFDAと州の当局が監視している。FDAは州と、企業と規制担当者の自主連合である州間ミルク輸送に関する連邦会議National Conference on Interstate Milk Shipments (NCIMS)と協力している。FDAは州が採択する条例のモデルとして殺菌ミルク条例Pasteurized Milk Ordinance (PMO)を発表している。PMOでは農場からミルクを集めるとき毎に検体採取を求めている。またミルクの輸送タンクがGrade “A”ミルク工場に届いたときにも検体が採取される。到着したタンクのそれぞれが6つのベータラクタム系薬物(ペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、クロキサシリン、セファピリン、セフチオフル)のうち最低4つについて検査をし、バルクで検査した結果が疑わしい場合にはそのタンクに集められた農場のミルクが検査される。農場レベルで集めた検体は、通常バルクタンクが薬物陽性だった場合にのみ検査される。
何故ミルクの残留薬物が検査されるのか?
農家は獣医師と一緒に動物の健康を維持することに努めている。時々乳牛の薬物治療が必要になる。治療後薬物が完全に亡くなる前にミルクや肉が出荷されると薬物が検出される可能性があるが、残留薬物を含むミルクや肉を販売するのは違法である。
サンプリングの結果はどうだったのか?
1912検体中15が薬物陽性だった。過去に違反のあった農場では953件中11件、そうでない農場では959件中4件だった