食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 反ワクチンの潮流に対抗する

Natureニュース
Countering a tide of anti-vaccine sentiment
Boer Deng
05 May 2015
http://www.nature.com/news/countering-a-tide-of-anti-vaccine-sentiment-1.17372
世界ワクチン予防接種同盟(GAVI)の長Seth Berkleyが世界で最も必要としている国々の予防接種を支援することの課題について説明する
主にワクチンの生産のための必要な資金の確保と反ワクチン対策についてのインタビュー

Ivory Coast bans potentially deadly skin-whitening creams
Thursday 7 May 2015
http://www.theguardian.com/world/2015/may/07/ivory-coast-bans-potentially-deadly-skin-whitening-creams
水銀、コルチゾン、ビタミンA、ヒドロキノンを含む、広く使われているクリームへの懸念が政府の禁止につながった
若いアフリカ人女性の間で美白クリームがここ数年人気で、ナイジェリアでは特に多いと考えられている。公的統計はないが大陸全土に看板が見られる。男性でも使用者がいる。
アジアでも人気があり、インド、パキスタン、日本、中東で良く販売されている。
(日本で水銀なんか使ってないと思うけど、ロドデノールの件があるから似たようなものだと思われるのかな。)

  • ワイン摂取と2型糖尿病の研究要旨についての専門家の反応

SMC
expert reaction to abstract of research on wine intake and type 2 diabetes
May 6, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-abstract-of-research-on-wine-intake-and-type-2-diabetes/
プラハで行われる欧州肥満学会で2型糖尿病患者の代謝プロフィールと赤または白ワイン摂取の関連について発表される。発表者によると2型糖尿病患者が健康的な食生活の一環として適量のワインを飲むことはHDLコレステロールのような代謝機能の指標を改善する
King’s College London,栄養学名誉教授Tom Sanders教授
飲酒がHDLを増やすことはよく知られているがHDL濃度の増加は心血管系疾患やその他の疾患のリスクを減らすことにつながる根拠がない。参加者は毎日150mLのワインを飲み、これは週に21単位で男性の推奨摂取量上限と同じである。この量では有害ではないかもしれないがこれ以上になると全原因での死亡リスクが増加する。また微量でもがんリスクは上がる。私の経験では赤ワインについてのどんな健康宣伝も疑った方が良い。

  • Paul Offitの‘Bad Faith(間違った信仰)’は教義による災厄を探る

NYTの書評
Review: Paul Offit’s ‘Bad Faith’ Explores Casualties of Doctrine
By ABIGAIL ZUGER, M.D.
http://www.nytimes.com/2015/05/05/science/review-paul-offit-bad-faith-explores-casualties-of-doctrine.html
1977年の夏、15ヶ月のMatthew Swanが発熱と頭痛と頸部硬直でやってきた−明らかに細菌性髄膜炎の症状だった。これは緊急を要する事態だったがMatthewの両親は、二人とも学位をもった大学教授だが、クリスチャンサイエンティスト(キリスト教一宗派の信者)だった。彼らはクリスチャンサイエンスのプラクティショナーに2週間こどもを治療させ失敗して病院に連れてきたが間もなく子どもは死亡した。彼の脳には膿の塊が広範に散らばっていた。Swan夫妻は教会と自分たちを激しく責め、母親のRitaは最も声の大きい信仰による医学の拒否の反対者になった。「社会は私達が私達の子どもにしたようなことを認めてはならない」と彼女は言う。しかし信仰の犠牲になったのはSwan夫妻だけではない。SwanさんらがPediatricsに1988年に発表した論文によるとMatthewと同様のケースは約200あった。そして今回Paul A. Offit医師が新しい本“Bad Faith”でもっと多くの事例を紹介している。
(以下略。大人は自己責任かもしれないけれど子どもに適切な医療を受けさせないのは虐待だと怒っている)

  • Dr. Ozについての懸念:コロンビアでの対立

NYTの意見欄
Concerns About Dr. Oz: A Clash at Columbia
MAY 1, 2015
http://www.nytimes.com/2015/05/01/opinion/concerns-about-dr-oz-a-clash-at-columbia.html?_r=0
Dr. Mehmet Ozの振る舞いについてのアカデミック及び医学コミュニティからの懸念として、彼のやっていることは大学に在席している医師としての厳しい基準から外れている。
コロンビア大学医学部の精神科部長JEFFREY LIEBERMAN
(Dr. Ozはコロンビア大学医学部の胸部外科所属。)