食品安全情報blog過去記事

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  • 5人の子どもが公園に生えていた有毒ブタクサによる重症化学やけど

Five children left 'screaming in agony' when they suffer severe burns from toxic hogweed plant found growing in park
9 July 2015
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3155040/Five-children-suffer-severe-burns-toxic-hogweed-plant-growing-park.html
二つの別々の公園で、毒草により5人のこどもがやけど、1人は生涯傷跡が残る
家族が、光過敏症を誘発するフラノクマリンを含むブタクサの危険性について警告している
症状が出たのが次の日から。写真結構重症。

Why Is the Federal Government Afraid of Fat?
By DARIUSH MOZAFFARIAN and DAVID S. LUDWIGJULY 9, 2015
http://www.nytimes.com/2015/07/09/opinion/why-is-the-federal-government-afraid-of-fat.html?_r=1
連邦政府が1980年に食事ガイドラインを発表して以降、食事政策はアメリカの食事から総脂肪を減らそうとしてきた−1日の摂取カロリーの30%以内に。この脂肪への恐怖は消費者の嗜好から軍隊や病院や学校で使われるものまで広い影響があった。我々が最近JAMAの記事で主張したように、35年経って、もう食事中脂肪の容疑は晴れている。
ガイドラインアメリカ人の食べ方を変えた。1990年代半ばまでは低脂肪製品が大量に市場に溢れた:無脂肪サラダドレッシング、油で揚げていないポテトチップ、低脂肪で甘味をつけたミルクやヨーグルト、低脂肪加工ターキーやボローニャソーセージ。SnackWellの無脂肪クッキーは発売から2年後の1994年に、それまで80年以上君臨してきたオレオを抜いてアメリカのNo.1クッキーになった。
脂肪の代わりに炭水化物を多く摂るよう薦められた。炭水化物が健康的食事の基本とされた。1992年の農務省による食品ピラミッドではパンやシリアル、コメ、パスタなどを毎日11単位食べるように薦めていた。アメリカ人やレストランや企業は言うことを聞いて、脂肪の摂取量が減り炭水化物の摂取量が増えた。
しかし栄養学は、他の科学分野同様、速やかに発展し、2000年までには超低脂肪食の利点には疑問が提示されていた。食事中脂肪の30%上限は有害な可能性があると考えられるようになった。IOMの2005年報告書以降、食事ガイドラインは静かに反脂肪キャンペーンを逆転しはじめ、上限を35%にし、初めて下限20%を推奨した。しかしこの大きな変化はほとんど気に留められなかった。包装済み食品の栄養成分表ではまだ古い30%上限が使用されていてFDAは食品に関わりなく総脂肪をもとに健康強調表示を規制し続けている。3月にFDAはKindスナックバーの「ヘルシー」宣伝を止めるよう警告した。飽和脂肪と総脂肪が古い基準を上回るからだが、これらの製品の脂肪は主にナッツや植物由来の健康的なものであったにも関わらず。
NIHの「we can!」計画では子どもに無脂肪サラダドレッシングやケチャップや脂身を切り取った牛肉を薦め、学校給食計画では驚くべきことに全脂肪乳を禁止して砂糖入りスキムミルクを認めているのである。最近の研究は低脂肪食品が無駄であることを明らかにしている。他の多くの観察を確認する大規模無作為試験で低脂肪食には心疾患や脳卒中、糖尿病あるいはがんに意味のある利益はなく、地中海スタイルのナッツやオリーブ油の多い、脂肪由来カロリーが40%を超えるような食生活が心血管系疾患や糖尿病を有意に減らすことを示した。高脂肪食がいつでも健康的で低脂肪食がいつでも有害だというのではない。そうではなく、脂肪やその他の栄養成分の数を気にするより、加工を最小限にした果物や野菜、豆、魚、ヨーグルト、植物油、全粒穀物を多く食べることを強調すべきだ。
新しい根拠から2015年食事ガイドライン助言委員会は35年間で初めて政府に総脂肪の上限を設定しないことを助言した。さらに肥満予防のために低脂肪食品は薦めないとした。
総脂肪の上限は古く、賢明な食事の障害になる。幸運にも食事ガイドラインの背後の人たちはそれを理解している。政府や政治家や食品企業はどうするだろうか?
(MOZAFFARIANは第一人者だし。そして日本の業界は甚だしく明後日の方向。)