食品安全情報blog過去記事

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香料物質に安全性の懸念があるとみなされる

Flavouring substance considered a safety concern
23 July 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/150723.htm
新しい動物実験で、p-メンタ-1,8-ジエン-7-アール(ペリラアルデヒドペリルアルデヒド)が遺伝毒性があることが示された。遺伝毒性があると分類された化合物は消費者暴露量を考慮することなくそれだけで懸念があると結論する。

  • 香料グループ評価

Scientific Opinion on Flavouring Group Evaluation 208 Revision 1(FGE.208Rev1): Consideration of genotoxicity data on representatives for 10 alicyclic aldehydes with the a,b-unsaturation in ring / side-chain and precursors from chemical subgroup 2.2 of FGE.19
EFSA Journal 2015;13(7):4173 3
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4173.htm
香料評価の過程で他の同じサブグループの物質の代表として使うため、p-メンタ-1,8-ジエン-7-アールについても遺伝毒性のデータを提出するよう要請された。香料企業から2012年に細菌の復帰突然変異アッセイとHPRTアッセイとin vitro小核試験のデータが提出された。そこでもなお懸念が指摘されたため、最初の接触部位(つまり胃や十二指腸)と肝臓でin vivoコメットアッセイを要請された。そこでラットでの、骨髄小核試験と肝臓と十二指腸でのコメットアッセイを組み合わせた試験が提出された。小核やコメットアッセイでは問題がなかったが、最高用量(700 mg/kg bw/day、MTD)で肝臓にDNA鎖切断の統計学的に有意な増加が観察された。これが対照群の3倍以上で直線的用量相関が認められた。歴史的対照群のデータの範囲が相当広くオーバーラップがあるものの歴史的対照群をデータの解釈基準にはできないと判断した。
全体としてp-メンタ-1,8-ジエン-7-アールはin vivo遺伝毒性と判断された
p-メンタ-1,8-ジエン-7-アール残り9つの同じサブグループの代表とみなされるため、それらについても安全上の懸念があると判断される
p-メンタ-1,8-ジエン-7-オール [FL-no: 02.060], ミルテノール[FL-no: 02.091], ミルテナール[FLno:05.106], 2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-カルボキサルデヒド[FL-no: 05.121], 蟻酸ミルテニル [FLno:09.272], p-メンタ-1,8-ジエン-7-イル酢酸 [FL-no: 09.278], 酢酸ミルテニル[FL-no: 09.302], ミルテニル-2-メチル酪酸[FL-no: 09.899] 、ミルテニル-3-メチル酪酸 [FL-no: 09.900]
(微妙な・・そして天然物に普通に含まれる。紫蘇の香り。)