食品安全情報blog過去記事

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その他

ACSH
PBS Exposé Spotlights Truth About Dangerous Supplements
January 21, 2016 by Ruth Kava
http://acsh.org/2016/01/pbs-frontline-exposes-truth-about-supplements/
アメリカ人の約50%がなんらかのダイエタリーサプリメントを使用している。ビタミン/ミネラルや、ハーブや植物製品、アミノ酸プロテイン、必須脂肪酸など。米国には85000もの異なるダイエタリーサプリメントが販売されていて選択肢は豊富である。
種類は多いが全てに共通することが監視と規制の欠如である。今週放送されたPBSのFrontlineで痛烈に暴露された。これらの欠陥によりアメリカ人は異物の入った製品の餌食になっている。誤表示だけではない、時に死亡や重大な病気を引き起こしている。
製品に異物が入っていることは問題の一つで、例えばビタミン/ミネラルにタンパク同化ステロイドが入っている。放送されたように、使用者の声が変わったり毛が生えたり男性の胸が大きくなったりするような性的変化がおこることがある。
さらに問題なのはハワイでおこったことのように人気のあるスポーツサプリメントで50例以上の肝障害が発症し何人かは肝臓移植を必要とした。今は禁止されたエフェドラを含むサプリメントは120人の死亡と関連している。
ラベルに表示してあるものが入っているサプリメントでも健康問題が生じることがある。未熟児用ビタミンDサプリメントは表示されている量の2倍以上が含まれていた。また魚油サプリメントは酸化していた。
一部の詐欺的製品を発見する技術はある。DNA解析で多くの植物製品には全くその植物が入っていない。ブラックコホシュサプリメントにはイネや他の植物のDNAが入っていてブラックコホシュが入っていたものは一つもなかった。
このようなことから必然的に安全性と有効性への疑問が持ち上がる。
そして決定的な問題がある。1994DSHEA法のため、ダイエタリーサプリメントは医薬品のような販売前の検討は必要なく、有害影響が証明されなければ危険な製品を排除できない。つまりFDAが対応するためには誰かが死なないといけない。
サプリメント製造業者はGMP準拠と宣伝しているが、4000以上の業者がいてこの問題に従事するFDAの食品はたった25人で、監視の効果は疑問である。
私はFrontlineの番組はDSHEAによるFDAの権限の制限をもっと詳細に報道すべきだった思うが、この問題については別の調査があるのかもしれない。明確なのは「宣伝は証明ではない」、彼らがなんと言おうとほとんどのダイエタリーサプリメントの健康上の効果の宣伝には科学的根拠はほとんどあるいは全くない。

  • 科学者が「時間の無駄」として科学的捕鯨のレビューを止めることを求める

Scienceニュース
Calling it ‘a waste of time,’ researchers call for end to scientific whaling reviews
By Virginia MorellJan. 20, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/01/whaling-reviews
Natureへのレターで32人の科学者がIWCの現在の「科学的捕鯨」提案のレビューを止めるよう求めた。IWCが時間をかけて科学的レビューを行っても日本の研究者は基本的に無視するので、と。しかし日本のJoji Morishita国際水産資源研究所長は「レビューは極めて意味がある」と言いIWCもScienceInsiderへの声明で「レビュープロセスには科学的メリットが大きい」という。