食品安全情報blog過去記事

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その他

  • カイロプラクターの監視機関はやる気を見せるべき

Chiropractor watchdog must show some bite
January 18, 2016  Ken Harvey
http://www.theage.com.au/comment/ken-harvey-20160116-gm7hln.html
クリニックのウェブサイトは法に従えと言われてから5年経つがほとんど変わらない
健康や消費者団体はカイロプラクターの虚偽の宣伝や主張とその害についてに長いこと懸念を表明してきた。5年前にカイロプラクティック理事会がプラクティショナーに対してそのウェブサイトでの広告は法的基準を守るようにと要請した。同僚のMalcolm Vickersと私(Ken Harvey)が過去2年間で数百のカイロプラクティッククリニックのウェブサイトを監視し、200以上が消費者に有害な可能性のある宣伝を続けていることを発見した。昨年の8月にオーストラリア健康開業医規制庁に10の代表的なものについての苦情を送り、受付られたが何の対応もない。
人々を守るために、カイロプラクティック理事会は登録カイロプラクターが守らなければならない基準や方針を決めている。広告に関する基準は2009年変更開業医規制全国法と理事会のガイドラインで設定されている。それらは虚偽、誤解を招く、詐欺的広告を禁止し、利用者の体験談や治療の効果について不合理な期待を抱かせることや不必要な治療を薦めることを禁止している。
提出した10の苦情は38人のカイロプラクターによる69の宣伝で、例えばアレルギーや喘息や夜泣きなどの子どもの問題に、有効性についての根拠のない、カイロで「アジャストメント(整体)」することを薦める、赤ちゃんや妊婦にケアのために定期的にカイロに通うことを薦める、疑わしい標準的でないアレルギー検査や毛髪ミネラル検査やホメオパシーを使う、などである。虚偽の宣伝は消費者を傷つける。
理事会の対応は教育のみである。TGAなどとは違って受け取った苦情に何らかの対応をしたことはない。違反者を罰したこともない。
全ての開業医の中で、カイロプラクターは常に広告についての苦情率は最も多いのに何の罰もない。
(以下略、著者はMonash大学の公衆衛生予防医学の准教授。ちなみに日本の整体だのマッサージだのの宣伝もかなりひどい。何故あんなにたくさんあるのだろう)

  • 妊娠ポリス:カフェインを飲むのはバリスタのではなく私の選択

Pregnancy police: It's my choice to drink caffeine, not a barista's
January 26, 2016  Alexandra Smith
http://www.smh.com.au/comment/pregnancy-police-its-my-choice-to-drink-caffeine-not-a-baristas-20160125-gmdy3r.html
妊娠中の私の身体について常に何か言われることに慣れてしまった。妊娠は三回目で、家族や友人やその他大勢の見知らぬ人から何度も言われた。妊婦になると、妊娠していない女性や男性には決して言われないだろうコメントが突然許されるようになる。妊婦には個人の選択すら許されない。今週私はカフェイン入りのコーヒーをテイクアウトしようとした。するとバリスタが私の大きなお腹を見て「ノー」と言った。「あなたにはカフェインはダメ」。結局カフェインレスになった。妊娠中にお酒の提供を断られたという話は見聞きしたことがある。アルコールが有害だという研究はたくさんある。しかしカフェインも同じになるとは思わなかった。ところが私が友人にfacebookでこのことを報告すると友人がソフトクリームを断られた、未殺菌チーズを買うことを拒否されたといった報告が寄せられた。
(このコラムにカフェインはドラッグだから当然、といったコメントがついたりしている。大変だなぁ)

Dietary Supplements: More Scary News
by Berkeley Wellness | January 26, 2016
http://www.berkeleywellness.com/supplements/herbal-supplements/article/dietary-supplements-more-scary-news
NEJMの新しい研究によると、ダイエタリーサプリメントは毎年米国の救急外来23000件と入院2100以上につながっている。連邦担当官が全国を代表する63の救急部門の10年にわたるデータを解析した。約30%がヤングアダルト(20-34才)で20%が目を離した子どもである。ハーブやその他の「補完」成分を含むサプリメントが約2/3で、ビタミンやミネラルやその他栄養素が残りの1/3である。減量用とエネルギー増強用に販売されているサプリメントが最もおおい犯人で、しばしば動悸や胸痛、心拍増加などの心臓の症状を引き起こす。アレルギー反応、頭痛、めまい、嘔吐、腹痛などもよく報告されている。65才以上の成人では大きな錠剤による窒息やその他の嚥下障害が最も多い。
これらの数は医薬品による救急に比べれば少ないものの、「ダイエタリーサプリメントは安全だという想定されて規制販売されている」が実際には明確に安全ではない、と注記している。
我々はこれまでしばしばダイエタリーサプリメントの既知のあるいは可能性のあるリスクについて報告してきた。ダイエタリーサプリメントFDAによる規制は緩く、製造業者は有効性と安全性を証明する必要がない。2009年から2012年の間だけでフルオキセチンシルデナフィルなどの処方薬物が入っているために数百のサプリメントがリコールされている。そして無数のハーブサプリメントが、特に長期高用量使用では、肝臓に有害である。
サプリメントのリスクについてもっと学んで自分を守るためには「サプリメントについて知っておくべき8つの事実」を参照
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20151110#p19
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20151015#p9
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20151019#p2