食品安全情報blog過去記事

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意見

  • 家禽肥育用及び家禽産卵用飼料添加物としてのβ-アポ-8'-カロテン酸エチルエステルの安全性と有効性

Safety and efficacy of ethyl ester of β-apo-8’-carotenoic acid as a feed additive for poultry for fattening and poultry for laying
EFSA Journal 2016;14(4):4439 [4 pp.]. 1 April 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4439
産卵鶏用完全飼料に8 mg/kg、鶏肥育用完全飼料に15 mg/kgの濃度でβ-アポ-8'-カロテン酸エチルエステルは対象動物に安全である。産卵鶏用完全飼料に80 mg/kgでは安全性は結論できない。β-アポ -8-エステルは遺伝毒性の可能性はない。反復投与毒性試験と2世代生殖毒性試験の肝臓、脾臓、腸間膜リンパ節の有害影響でβ-アポ -8-エステルの毒性が示された。リンパ組織過形成と、腸間膜リンパ節の肉芽腫が出ない亜慢性毒性試験の3 mg/kg体重/日無毒性量(NOAEL)から安全係数200を適用して0.015 mg β-アポ-8-エステル/kg体重(bw)の許容一日摂取量が設定された。産卵用に最大濃度5 mg/kg飼料、鶏肥育用に15 mg/kg飼料で消費者の摂取量がADIを下回る。最大残留基準(MRLs)は:卵黄20 mgβ-アポ-8-エステル/kg、肝臓8 mgβ-アポ-8-エステル/kg、皮膚/脂肪2.5 mgβ-アポ-8-エステル/kgと提案された。β-アポ-8-エステルは皮膚と目の刺激物ではなく、皮膚感作性はない。情報不足により吸入による使用者のリスクは結論できない。家禽の飼料に80 mg/kgの最大量でβ-アポ-8-エステルを使用しても環境へのリスクを引き起こしそうもない。β-アポ-8-エステルは卵黄の黄色い着色料として、またブロイラーの皮と脛に有効である。飲料水のβ-アポ-8-エステルの同等な有効量は飼料の半分である。鶏肉の安全性と有効性の結論はマイナー家禽種に外挿される。七面鳥にはデータがなく、結論できない。

Scientific Opinion on the re-evaluation of benzoic acid (E 210), sodium benzoate (E 211), potassium benzoate (E 212) and calcium benzoate (E 213) as food additives
EFSA Journal 2016;14(4):4433 [110 pp.]. 31 March 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4433
食品添加物としての安息香酸とそのナトリウムとカリウム塩の使用は、遺伝毒性に関してはリードアクロス法に基づき懸念は生じず、この結論は安息香酸カルシウムにも適用可能である。さらに、入手可能なデータから発がん性の可能性は示されない。ラットの食事に安息香酸を用いた4世代生殖毒性試験では、調べた最高量の500 mg安息香酸/kg体重/日の無毒性が確認された。この結果に不確実係数100を用いて許容一日摂取量(ADI)5 mg/kg体重/日が導出された。安息香酸の直接添加が認められた食品を考慮すると、習慣的に風味飲料を摂取する幼児と子供たちの、特にブランドロイヤルシナリオ(特定のブランドだけ摂取)でグループADIが超過した。キャリーオーバーによる追加暴露を考慮すると、食品に直接添加するだけの以前のシナリオと比較して、摂取量は大量消費者では最大2〜3倍増える。これにより非ブランドロイヤルシナリオの幼児と子供たちでグループADIが超過することになる。加工していない果物と野菜と風味飲料がこの超過をもたらす主な食品区分である。

  • イマザモックスの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance imazamox
EFSA Journal 2016;14(3):4432 [116 pp.]. 1 April 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4432
ヒマワリ、アルファルファアブラナ、大豆の除草剤としての使用。情報不足と懸念が確認された。

  • 各種穀物のフルジオキソニルの既存MRLs改訂

Modification of the existing maximum residue levels for fludioxonil in various crops
EFSA Journal 2016;14(3):4445 [20 pp.]. 31 March 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4445
レタス、サラダ野菜、ホウレンソウ、同類の葉もの、ハーブ、エディブルフラワーには20 mg/kg、鞘なし豆類には0.3 mg/kgのMRL提案が導出された。だが、GAPs はEU規則で現在出されているMRLより低いか同様のMRL値を支持しているため、レタス、ホウレンソウ、鞘付き豆類に改訂は提案されなかった。提案された使用では消費者の健康リスクを引き起こしそうもない。