食品安全情報blog過去記事

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リスク評価への参加−欧州リスク評価とリスク管理機関のリスクガバナンス方式

Participation in Risk Assessment - Modes of Risk Governance in European Risk Assessment and Risk Management Institutions
(02.06.2016 - 03.06.2016)
http://www.bfr.bund.de/en/event/participation_in_risk_assessment___modes_of_risk_governance_in_european_risk_assessment_and_risk_management_institutions-197229.html
ワークショップのお知らせ
リスクガバナンスの枠組みは20世紀半ばからいろいろな形態で進化してきた、最初の単純な「テクノクラート(技術管理職)」モデルからリスク対応のための社会的政治的経済的目標を含む「決定者」モデルへ、そしてこれらの要因がリスク分析プロセス全体に組み込まれるとみなすより洗練された「透明性の高い」モデルへ。最近、リスク機関が直面する特定の課題:学際性、情報源の多様性、不確実性、役割と責任の分布の進化、に対応するために、リスクガバナンスの枠組みを作り直す提案がなされるようになってきた。一般の人々の参加、関係者の関与と参画がこれらの特定の課題に対応するための鍵としてしばしば推奨される。これらはリスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションを含むリスク分析枠組みに不可欠の要素として学会では確立された概念である。参加とコミュニケーションへの協力は、科学的知識だけではなく政策決定のためのしっかりした知的基盤を作ることをも目的とした新しいガバナンス方式の特徴の一つとしても説明されている。こうしたことを背景に、リスク機関はいろいろな程度で参加と関係者関与を取り入れなければならないが、これらについての機関毎の答えは異なる。まず国の規制スタイルの違いの結果として国により異なる。リスクとその規制は、国がそれをどう定義しその有害な帰結の可能性にどう対処すべきかについての特定の理解を具現化したものである。従って異なる国のリスク機関は異なる一般参加アプローチを採用する。次に事例が異なれば解決法は異なり、異なる一般参加になる。
従ってこのワークショップでは学術的実際的展望を集めるだけではなく、まず参加が強く勧められるアプローチと参加について懐疑的である理論的アプローチの全体的展望を提供することを目的とする。次に異なる国や機関での実際の経験を紹介し、リスク分析の異なる段階での既存の参加方法の概要を提供する。最後に発表された経験を社会科学者とリスク評価者、リスク管理者、リスクコミュニケーターとの間で議論する