食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

  • がん研究者が古い敵に取り組む

Cancer researchers take on an old foe
8-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/acs-crt060816.php
Chemical & Engineering Newsのカバーストーリーは最近のKRasとの戦い。
がん研究の歴史においてKRasと呼ばれるタンパク質は悪名高い。30%のがんに関与するとされ、抗がん剤の望ましい標的で何度もやっつけようとして失敗してきた。
しかし科学者は技術の進歩でKRasをよりよく理解できると楽観的である。2012年以降、このタンパク質を標的にした薬物の特許が劇的に増えていて今後2年以内に治療法の臨床試験を始められるかもしれない。
(かつてのがん遺伝子の熱狂からもう随分経った。がん遺伝子理論は1989年ノーベル賞。期待と実現の間には大きなギャップがあるよね)

  • コメの有害なヒ素を減らすための環境に優しいアプローチ

An eco-friendly approach to reducing toxic arsenic in rice
8-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/uod-aea060816.php
Delaware大学の研究チームが土壌に籾殻を入れると収量を減らさずにコメのヒ素を25-50%減らせることを発見した。Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表。
藁や灰も使っていて、シリカが多いことが重要であることを見出している。