食品安全情報blog過去記事

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化学物質混合物:作業開始前に‘MixTox’を定義するのを手伝って

Chemical mixtures: help us define ‘MixTox’ before work starts
25 October 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/161024
人、動物、環境は多様な原因により複数化合物に暴露されうる。EFSAはこの複雑な問題のリスク評価の実施方法を提案するために画期的な取り組みを開始する。欧州とその周辺国の科学界と市民社会の関係者に、開始前にこの作業の具体化を手伝ってと呼びかけた。
最近の国際開発や農薬と汚染物質についてのEFSAのこれまでの作業を基礎として、EFSAの科学者はフードチェーン中の複数化合物への暴露による人と環境へのリスクを評価するための新しいアプローチの開発を開始している:「化学物質混合物」とその「混合物の影響」。
EFSAはすでに農薬と汚染物質グループの複合毒性や、多数の暴露源がある化合物の評価方法を開発している(たとえば食事と食事以外)。
EFSAの新興リスクの部長であるTobin Robinson博士は述べた:「化学物質混合物の作用を理解することは複雑で、その組み合わせ数は無限の可能性がある。そこで、EFSAに関連する様々な分野のリスク評価で化学物質の複合毒性を評価するのに役立つ枠組みと方法論の開発に焦点を当てることを私たちの目標とする。
「最終的には欧州人と環境の予防対策に役立てるために、これらの方法は意思決定時にリスク管理者を支え情報提供する必要がある」と彼は加えた。
“MixTox”とは?
EFSAの科学委員会は、複数化合物への暴露によるヒト及び生態学的リスクを評価する、統一した方法論でのガイダンスを開発する作業グループを設立することで、この複数年計画―MixToxと呼ばれる―の基礎を築いた。EFSAはいくつかの機関を含む共同研究計画を通して複合毒性をモデル化するための新しい科学的ツールも開発している。
すでに行われていることは?
この開発はEFSAと欧州及び国際的なパートナーによる数年間の事前作業に基づいている。2013年にEFSAは農薬の累積評価グループ方法論を開始し、複数化合物への複合暴露の人リスク評価を扱う国際的な枠組みのレビューを完了した。2015年にはEFSAはこのテーマについての科学会議に世界中から一流の専門家を招いた。動物の健康と生態学的リスク評価の複合毒性についてのデータ収集は完了し、さらなる分析が進んでいる。(さらに詳しい背景は化学物質混合物についての新しいトピックのコーナーを参照)
現在意見募集中
収集したデータからツールを開発し、欧州とその周辺国の科学的知識と規制機関をまとめるには数年かかるだろう。そこで私たちは現在、この作業を支援し貢献するために、科学者、科学的助言団体、市民社会に呼びかけている。
この作業の範囲(委託事項)での意見募集はEFSAが提案したアプローチについて最初の知見と展望を集めることを目的としている。私たちは共通の目標に向かって作業できるように同様の計画や構想について聞きたいと思っている。
パブリックコメント募集:“MixTox”の委託事項:複数化合物への複合暴露のヒト健康と生態学的リスク評価のためのリスク評価方法論の統一
http://www.efsa.europa.eu/en/consultations/call/161024a

・FAQs−科学者たちは化学物質混合物をどのように評価するか?
http://www.efsa.europa.eu/en/topics/topic/chemicalmixtures?qt-quicktabs_topics_completed_work=5