食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 冷凍保存と組織凍結に関する専門家のコメント

SMC
expert comments about cryopreservation and tissue freezing
November 18, 2016
http://www.sciencemediacentre.org/expert-comments-about-cryopreservation-and-tissue-freezing/
先月がんで死亡した少女が冷凍保存されることについての法廷闘争に勝ったことが報道されている
Imperial College London生殖内分泌学臨床上級講師Channa Jayasena博士
精子や卵や膵島などのヒト細胞は冷凍保存でき、不妊や糖尿病の治療に利用できる。実験的には卵巣などの臓器も冷凍保存してがん治療後の患者自身に自家移植できる。しかし現時点では人一人を生き返らせるというのは将来の科学技術の進歩を考えてもSFである。英国では人間組織の凍結保存は、患者の同意無く使われることがないことを確実にするために、ヒトの受精および胚研究認可局(HFEA)により厳しく規制されている。人体凍結保存は患者にリスクがあり、社会にとって倫理的問題があり、高価で、メリットはない。もしこれが医薬品なら決して認められることはないだろう
King’s College London神経科学教授Clive Coen教授
凍結保存会社の主張とは違って、彼らはヒトの脳を構成する大量の組織の塊が、死後に注入する凍結防止剤で保護できることを示すのに失敗している。仮に液体窒素中に入ってしまったら安全だとしてもその準備段階で不可逆的にダメージを負っている。凍結保存の提唱者は液体窒素で保存した脳が生き返ったという研究を示すことができない。凍結保存は根拠に基づくのではなく希望である。
UCL外科学と低温医学教授Barry Fuller教授
凍結保存は生きた細胞を保存できる素晴らしい技術だが、実際のところ細胞が生き残るためには凍結細胞は「凍って」はいない−氷の結晶があってはならない。これまで腎臓のような大きな組織の凍結保存は成功していない

  • フロリダKeysはジカと戦うために遺伝子組換え蚊試験を承認

Florida Keys Approves Trial Of Genetically Modified Mosquitoes To Fight Zika
November 20, 2016·
http://www.npr.org/sections/health-shots/2016/11/20/502717253/florida-keys-approves-trial-of-genetically-modified-mosquitoes-to-fight-zika
Key Havenでは拒否されたのでKeysの他の地域で試験を行う
(写真は反対派の抗議)

  • Trumpは選挙運動中有名な反ワクチン活動家に会っていた

Scienceニュース
Trump met with prominent anti-vaccine activists during campaign
By Zack KopplinNov. 18, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/11/trump-met-prominent-anti-vaccine-activists-during-campaign
8月にDonald TrumpはフロリダのパーティーでAndrew Wakefieldを含む有名な反ワクチン活動家らと話をしていた。また参加者によるとTrumpは活動家たちと将来会合を行うことに興味を示していた。Trumpチームはイベントの内容を確認するリクエストには反応していない。イベントに参加したとされるのは他にAge of Autism の主催者Mark Blaxill、カイロプラクターGary Kompothecras、ミネソタの起業家Jennifer Larsonなど。
Trumpが反ワクチン活動に関わるのは珍しいことではなく、インタビューやtweet自閉症とワクチンの関連を示唆してきた。

  • 野菜や果物が高すぎるので「1日5単位」の助言は捨てるべき、と一般開業医学会長が言う

'Five a day' advice should be abandoned because fruit and vegetables are too expensive, GP's chief says
http://www.independent.co.uk/life-style/health-and-families/health-news/five-a-day-scrapped-fruit-vegetables-healthy-eating-helen-stokes-lampard-gps-royal-college-a7428121.html
2003年に食生活改善の貯めに導入された「1日5単位」の野菜や果物を食べようという助言は、それができない貧しい人たちのやる気を削ぐので止めるべき、とHelen Stokes-Lampard医師がThe Observerに述べた
ケンブリッジ大学の研究によると健康的な食生活はジャンクフードを食べることの3倍の費用がかかる。
世界栄養改善同盟のLawrence Haddadは目標を捨てるべきではない、という。「私は不可能だとは思わない。」Haddad氏はスーパーマーケットは形の悪い野菜も売るべきだという。

  • 米国の禁止以降企業が効果のない化合物を排除し始めたことで抗菌石けんに注目

Antibacterial soap in spotlight as companies clamber to remove ineffective chemicals after US ban
http://www.abc.net.au/news/2016-11-20/antibacterial-soaps-in-spotlight-as-companies-remove-chemicals/8040054
豪州の製造業者が米国に続いて抗菌石けんからある種の化合物を排除しつつある
ABCは4つの製造会社がトリクロサンとトリクロカルバンの排除を予定していることを確認した。5番目の企業も薬用石けんの組成の変更を検討している。
オーストラリアでも米国同様の禁止を求める声がある。製造業者は1年以内に化合物を排除する計画である。

University of Sydney’s proposal to ban soft drinks
Nov 21, 2016
http://thenewdaily.com.au/news/state/nsw/2016/11/21/university-sydney-soft-drinks/
シドニー大学がキャンパス内でのソフトドリンク販売禁止を検討している
金曜日の定例週間会合の一環として提案された「シドニー大学健康的飲料イニシアチブ」で議論された。
計画によると大学での砂糖入り飲料販売の段階的禁止とイベント時を含むソフトドリンクの宣伝規制、より健康的な代用品のプロモーションと水飲み場を増やすことなど。
これは一年前に米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校で全てのキャンパスの食品売り場と自動販売機での砂糖入り飲料の段階的廃止計画の発表に続くものである。

Irish women to sue over alleged talcum powder link to cancer
http://www.irishtimes.com/news/crime-and-law/irish-women-to-sue-over-alleged-talcum-powder-link-to-cancer-1.2875923
少なくとも20人(何人かは故人)がJohnson & Johnsonに対して卵巣がんになったと訴える予定
現在Johnson & Johnsonは米国で約1700の訴訟をおこされている