食品安全情報blog過去記事

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FDAは食品と化粧品の有害事象報告を公表しはじめる

FDA Begins Posting Adverse Event Report Data for Foods and Cosmetics
December 6, 2016
http://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm531519.htm
CFSANは有害事象報告のなかから、普通の食品やダイエタリーサプリメント、化粧品を含む、抽出データを四半期毎に投稿する。
CFSAN 有害事象報告システム(CAERS)はFDAが食品や化粧品の安全性を監視するのに使う市販後調査ツールの一つである。普通の食品やダイエタリーサプリメント、化粧品の有害事象報告は主に消費者、医療従事者からなされ、これらの製品のうちダイエタリーサプリメント製造業者のみが法的に報告義務がある。
FDAは有害事象報告を製品の安全性監視に役立つ全体的戦略の一部として利用している。これが消費者や医療従事者やその他公衆からのより詳細で完全な報告を促し透明性を高めると期待する。完全で詳細な報告は安全上の信号を同定しさらに検討する製品を選ぶのに非常に役に立つ。
CAERSは食品や化粧品に関するどんな有害事象や苦情でも捕らえる。その中には軽度から重度の医学的イベントのほかに味や色がおかしい、包装が壊れていた、などの医学的ではないものも含まれる。しかしデータベースの情報はFDAに報告されたもののとおりであること、FDAは必ずしも問題の製品が実際に報告されたイベントの原因であると決めたわけではないことを理解するのも重要である。
2004年1月1日から2016年9月30日までFDAは56574の有害事象報告を受け取った。そのうち26840が普通の食品、25412がダイエタリーサプリメント、4322が化粧品である。FDAの職員がこれらの報告をレビューし、まとめて、安全上のシグナルとなるかどうか調査するための数百の苦情のフォローアップを開始した。
FDAは現在CAERSの近代化を行っていて、消費者や医療従事者、その他公衆にFDAへの情報提供プロセスを改善し今後1-2年以内により利用しやすいプラットフォームを提供できるだろう。今回のデータの公表はそのような情報へのパブリックアクセスを向上させる重要な最初のステップで、将来的にはもっと良いデータへのアクセスが期待できるだろう。
(データがCSVファイルでダウンロードできる)

  • 何故FDAは食品と化粧品の有害事象報告から抽出したデータを一般に公表したのか

Why FDA Is Making Data Extracted from Reports of Adverse Events for Foods and Cosmetics Available to the Public
Posted on December 6, 2016 by FDA Voice
By: Susan Mayne, Ph.D., and Katherine Vierk, M.P.H.
http://blogs.fda.gov/fdavoice/index.php/2016/12/why-fda-is-making-data-extracted-from-reports-of-adverse-events-for-foods-and-cosmetics-available-to-the-public/
透明性はFDAの公衆衛生保護の任務にとって重要な価値である。これまで情報開示法によってしか入手できなかった情報である有害事象に関するデータを公開したのはそのためである。
(食品や化粧品についてもMedWatchのフォームを使う)