食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 何がこの学会を137年もインチキと戦わせ続けているのか

What’s Kept the Society Against Quackery Going for 137 Years
by Eric Grundhauser
May 19, 2017
http://www.atlasobscura.com/articles/society-against-quackery-netherlands-vereniging-tegen-kwakzalverij
嘘、誤魔化し、インチキ商品の販売。有史以前から人々は根拠のない治療薬を売ろうとしてきた。Vereniging tegen de Kwakzalverij (VtdK)(オランダ語。反インチキ療法学会の意)は多分世界で最も古い懐疑団体で、1881年からインチキを暴き続けている。
VtdK会長を23年努めたCees Renckens前会長は「インチキ療法は、科学的に証明されていない治療や診断法を行うことである。通常声高に成果を宣伝することを伴う。」という。近年の医学基準の上昇は、かつては医学とされた一部のペテンを排除したが、いまだに大きな問題であり、悪化している部分もある。「最近のインチキ療法は、代替医療や付加医療、ホリスティック医療、補完医薬品、ナチュロパシー、統合医療などの一見柔らかそうな単語の陰に隠れている」
VtdKの歴史によると、近代医学が専門化し始めた1800年代後半、1849年にできたオランダ医学の発展学会が無許可で質の担保されていない医学行為をなんとかしようと苦慮してた。オランダのインチキ療法の啓発のために1878年にインチキをどうやって見分けるかについてのパンフレットを出した。そこからVtdKが生まれた。
初めの頃は主にニセ医者やインチキ医薬品を暴くことに集中していた。会員は医者やその他学識者で、疑わしい治療法を調べてプラセボだったり他の無効なものだったりを発見したらその知見を彼らの雑誌に発表していた。その雑誌の発行は20世紀まで続いたが、医学に関する法の整備により1960年代には超常現象にシフトした。1960年代にはオランダ成人の約1%が超能力ヒーラーなどに相談していた。この時期に超能力やメスメリズム、クリスタルヒーリングなどが文化に入り始め、VtdKは自称ヒーラーから人々を守ろうとしていた。
1980年代からはインチキ代替療法に再び焦点を合わせた。1990年代にはホメオパシーと激しく戦い2000年には「20世紀の20大インチキ療法リスト」を発表した。その中には個人名も含まれる。
VtdKは1世紀以上懐疑主義を実践しているが、実際のところ簡単になってはいない。「昔は医学界から支持があった。今や残念ながらそうではない。医師達はしばしば我々が詐欺とみなす補完代替療法を実施している同僚達にフレンドリーである」。2015年にはオランダ人の約35%が何らかの代替療法を信じていて一部は保険でカバーされている。VtdKはそれは許容できないと考える。
VtdKはこれまで何度もインチキと判断した相手から訴えられている。ただし一度以外は全て勝訴している。
現在VtdK会員は1700名でその半分は医学の専門である。主な作業は中心となる16名が行っている。雑誌はまだ年に1回発行されている。
VtdKはオランダ国内だけではなく世界のインチキ療法も監視している。そしてその対策としては常識的なことがいいという。「もし治療が必要だと思ったら医者に行く。登録も認可もされていないところは避ける」

  • GNC:規制機関による法の執行の常連

TINA
GNC: No Stranger To Regulatory Enforcement
May 22nd, 2017
https://www.truthinadvertising.org/gnc-no-stranger-regulatory-enforcement/
世界中に9000店舗以上をもつ世界最大のサプリメント小売業者であるGNCはこれまで何度も違法行為による行政執行の対象になってきた。消費者からの裁判も100以上ある。問題になっているのは減量や筋肉増強を謳ったサプリメントの広告内容、安全性、有効性の宣伝など。
これまでの法的対応のリスト。

TINA
The Scoop on Goop, Gwyneth Paltrow’s Wellness Empire
May 8th, 2017
https://www.truthinadvertising.org/scoop-goop-gwyneth-paltrows-wellness-empire/
グウィネス・パルトローが女性らしさへの「緊急の必要性」のためにとネット販売している一連のサプリメントGoop Wellnessについて。医学では認められていない疾患(副腎疲労など)や古代のアーユルベーダ成分を含むなどの疑わしい主張が多数ある。月90ドルほどかかる。

  • 水素水って何?それは本当に効果がある?

What Is Hydrogen Water, and Does It Actually Work?
April 28, 2017|By Korin Miller
http://www.self.com/story/hydrogen-water
新しい流行の水がやってきた。水素水って何?Nicholas Perricone医師(皮膚科)が話してくれるだろう。彼はPerriconeダイエットという身体の炎症を減らし肌を輝かせると称する食事法を売っている。Perriconeは水素水が次の流行だと言っているが日本で何年も“Shin'nooru solution”(?)として流行している
いくつかの膨大な宣伝がされているが、その根拠はない
水素水での研究は極めて限られているため、専門家はその利益は疑っている
基本:水を飲むことは健康上メリットがあるが、高価な水に投資する必要はない
(Perriconeの水素水だって。日本発のインチキがアメリカに上陸して何故か効果がパワーアップ。エネルギーを与え運動能力を上げる、だって
http://www.perriconehydrogenwater.com/shop/

  • 「あなたの角砂糖を数えよう」:カナダ人は砂糖入り飲料を制限するよう求められる

'Count Your Cubes': Canadians challenged to limit sugary drinks
Monday, May 22, 2017
http://www.ctvnews.ca/health/count-your-cubes-canadians-challenged-to-limit-sugary-drinks-1.3424228
心臓脳卒中財団がカナダ人に砂糖入り飲料を減らすよう啓発活動を行っている

  • 健康なペットがしばしばオーナーの都合で安楽死させられている:獣医団体

Healthy pets sometimes euthanized for owners’ convenience: veterinary groups
Kieran Leavitt, THE CANADIAN PRESS
Monday, May 22, 2017
http://www.woodstocksentinelreview.com/2017/05/22/healthy-pets-sometimes-euthanized-for-owners-convenience-veterinary-groups
(日本では病気でも獣医による安楽死はそんなにないと思う。日本だとただ捨てられる。)

  • タバコと手巻きタバコのプレーン包装規制発効

Plain pack regulations for cigarettes and hand-rolled tobacco in force
Monday, 22 May 2017
http://www.onmedica.com/NewsArticle.aspx?id=e7d8a936-4f96-4298-951a-c3dbf2e80cbc
英国で土曜日から新しい規制が発効
(これまでの経緯解説)

  • 小児科医はジュースに照準を合わせる:それは「子ども達の健康的でバランスのとれた食生活に必須ではない」

Pediatricians take aim at juice: It 'has no essential role in healthy, balanced diets of children'
May 22, 2017
http://www.latimes.com/science/sciencenow/la-sci-sn-kids-juice-pediatricians-20170522-htmlstory.html
米国小児科学会がジュースについて少し新しい助言をする:子ども達は飲むべきではない
もしフルーティーで気分転換になるものが欲しかったら、ジュースの代わりに果物一かけを食べよう。喉が渇いているなら水で。6か月未満には必要ない。

米国小児科学会 政策綱領
乳児、子ども、青少年のフルーツジュース:現在の助言
Fruit Juice in Infants, Children, and Adolescents: Current Recommendations
May 2017
Policy Statement
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2017/05/18/peds.2017-0967
歴史的にはフルーツジュースはビタミンCや水分補給用に健康な乳幼児に勧められてきた。また便秘の子どもに対してもしばしば薦められた。フルーツジュースは健康的でナチュラルなビタミン源として宣伝され美味しいので子ども達は喜んで飲んだ。ジュースには良いこともあるが悪い影響もある。砂糖含量が多くカロリー摂取量増加と虫歯リスクがある。タンパク質と繊維がないので体重が増えやすい。小児科医はジュースについて知って保護者に適切な使用について情報を提供する必要がある。
定義
組成
薬理学的考察
グレープフルーツジュースのCYP3A4阻害活性が薬物の代謝に影響する事例)
ジュースからの炭水化物の吸収
(果糖とソルビトールの悪口)
アメリカ人のための食事ガイドライン注のジュースについて
ジュースの微生物学的安全性
(未殺菌の)
以下年齢別助言
乳児:必要ない。一才になるまでは完全に避ける
1-6才:ほとんど乳児と同じ 最大でも3才までは1日4オンス、6才までは4-6オンス
7-18才:1日8オンスが上限
(米国小児科学会時々やりすぎるから・・丸ごと果物が保存できないからジュースに加工することもあるし)