食品安全情報blog過去記事

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その他

  • Betsy DeVosはこの「脳トレ」企業に何百万も投資している。だから私はそれを調べた

Betsy DeVos has invested millions in this ‘brain training’ company. So I checked it out.
By Ulrich Boser May 26
https://www.washingtonpost.com/posteverything/wp/2017/05/26/betsy-devos-neurocore/?utm_term=.29bf28f79bb6
フロリダのクリニックで、Neurocoreはできる以上のことを約束しているように見えた
技師が電極のついた帽子を私の頭にかぶせ、冷たいゲルを使ってセンサーを私の頭に固定した。それから指示に従って小さなオレンジの物体を見つめている間に脳波が測定された。そこはフロリダのNeurocoreの視点であるパームビーチガーデンで、この会社はトランプ政権の教育長官Betsy DeVosが理事を務めていた。政権に入るときに辞任したが夫は500-2500万ドルを投資している。Neurocoreは「脳の機能をより良いものに訓練できる」と宣伝し、注意欠陥多動性疾患や自閉症、不安、ストレス、鬱、不眠、記憶障害、頭痛などの問題に役立つという。「症状を一時的に誤魔化す薬と違って、ニューロフィードバックはあなたの脳を健康な方向に変え永続する解決をもたらす」と宣伝する。
私はこの会社の宣伝に懐疑的である。脳トレの分野には曖昧で誇大な宣伝が多い。
(以下体験談と考察。今まで診断されたことのない高血圧やADHDや睡眠の質が悪いなどと言われて2000ドル以上のトレーニングコースを薦められた。これが公立小学校などの導入されたらどんなことになるだろうか、と)

  • あまりにも多くの子ども達が睡眠補助にメラトニンを処方されている、専門家が警告

Too many children being prescribed melatonin to aid sleep, experts warn
Monday 29 May 2017
https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2017/may/29/melatonin-prescribed-children-fashionable-treatment-sleep-experts-warn
睡眠障害で病院に来る14才以下の子どもが増え、その子ども達に適用外のメラトニンが処方されている。長期影響や安全性は不明。
NHSのデータは子どもだけの数字は出していないが過去10年で55才以下へのメラトニン処方は10倍になっている。
アメリカではサプリメントだけれど英国では処方薬。大人の都合で眠れとメラトニンを与えられ、起きていろとカフェインを与えられる子ども達)

  • Best Feline Friend缶が病気の報告のため販売停止

Best Feline Friend cans pulled from shelves amid reports of illness
May 7, 2017
http://www.heraldsun.com.au/news/victoria/best-feline-friend-cans-pulled-from-shelves-amid-reports-of-illness/news-story/a89975c5dd92bed933c5a78a476d0b8b
人気の猫缶が、それを食べて病気になったという報告を受けてリコールされている
このツナベースのキャットフードを作っている米国の企業Weruvaはこの缶が「意図した組成ガイドラインを外れて生産された可能性がある」という声明を出している。解析が完了するまで販売はしない

Best Feline Friendキャットフードを食べて猫が病気になって死亡
Cats fall ill and die after eating Best Feline Friend cat food
May 29, 2017
http://www.heraldsun.com.au/news/victoria/cats-fall-ill-and-die-after-eating-best-feline-friend-cat-food/news-story/aebb554ca26d6b0a5e4b53e44dc9363a
有毒ペットフードを食べて約20匹の猫が病気になって死んだとされている
ペットのオーナー達はチェーンストアとペットフードメーカーに対して戦う姿勢
オーストラリア獣医師会は製品について苦情を受け取っていることを確認し調査中。Rena Richmond広報担当は神経傷害はペットフードの毒性あるいは栄養欠乏に関連する可能性があるという。
Weruvaは5月25日に検査の結果この缶のチアミン量が少なかったと発表している。
(猫の写真が溢れていると思ったら別のニュースのせい。ダブリンの獣医が猫を撫でる仕事の求人をしているという。年24000ポンド(340万円くらい)。日本の給料水準がいかに低いかって話なのかな)

  • 藁の豪邸ではなく煉瓦の家を出版しよう

Natureワールドビュー
Publish houses of brick, not mansions of straw
William G. Kaelin Jr.  23 May 2017
http://www.nature.com/news/publish-houses-of-brick-not-mansions-of-straw-1.22029
科学文献の信頼性を増すためには、論文の主張はより少なく、根拠はよりしっかりすべきだとWilliam G. Kaelin Jr.は警告する
私は生命医学研究のいいかげんさを懸念している:あまりにも多くの論文の結果がごく限られた条件でしか成り立たない、あるいは全く再現できない。理由はいろいろあるが、最も大きな原因だと思うことが滅多に議論されていない。茹でガエルのように、生命医学の研究者らは個々の論文のデータの量と主張の数が何十年にもわたって増加してきたシステムの中にいる。さらに論文の目的が特定の結論の妥当性を検証するものから可能な限り最大の想定をすることにシフトしてきたように見える。論文が煉瓦を積み上げた家から、ますます藁の豪邸のようになってきた。
(中略)
何が今日の「主張のインフレ」をおこしたのか?一つの要因は研究費を出す機関がインパクトや実用性を重視するからだろう。もう一つは技術の進歩でデータを出すのが簡単になった。
(以下略)