食品安全情報blog過去記事

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その他

Rising Thyroid Cancer Incidence in Southern India: An Epidemic of Overdiagnosis?
J Endocr Soc. 2017 Apr 4;1(5):480-487
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29264503
インドのケララ州で10年未満で93%の甲状腺がんの増加が過剰診断の結果おこっているという報告。ケララ州はインドの中では所得が多く、それが過剰診断の原因と考察。

  • 親愛なるサンタへ 私は説明できる

Dear Santa, … I can explain!
Posted by riskmonger on December 24, 2017
https://risk-monger.com/2017/12/24/dear-santa-i-can-explain/
2017年のrisk-mongerの「石炭の塊」賞
一年を振り返って、risk-monger(このサイト)はサンタにいやなやつリスト候補を助言することにした。
2018年は科学と事実を尊重し、馬鹿げたことは止めよう。メリークリスマス。
・IARCのKate Guyton (事務局で反企業活動をしている女性)
・Friends of the Earth Europe のようなEUが資金提供しているNGO (資金源や資金の使い道が不透明
・Martin Pigeon (他人の企業との利益相反を追求しつつ自分のオーガニック企業との関係は問題ないという)
・フランスのジャーナリストCaroline Michel (ひたすらグリホサートの悪口を書き続けた)
・Christopher Portier (法律事務所からお金をもらってIARCにグリホサートは発がん性だと言わせた)
・最後にrisk-monger自分自身
でも私は説明できる。オーガニックロビー活動家を嘘つきと呼んだ。ドイツの緑の党がネオナチのパーティーに参加したとき、環境保護主義をファシズムの一種と呼んだ。ほんとうにイヤなやつを呼ぶときに汚い言葉を使った。
(欧州の英語ではない国のニュースがあまりフォローできないのでよくわからないことが多い。フランスのニュースがひどかったということはなんとなくわかるのだが。メディアが一斉に何かを悪者にして「市民団体」が署名を集めたりすると事実とは関係なく政治的に何かを消滅させることができる。フランスではグリホサートが抹殺され日本ではHPVワクチンが退場させられ豊洲への難癖で膨大な時間とお金とたくさんの人の努力が踏みにじられた。不幸な人がうまれることはニュースのネタになるのでメディアは嬉しいのだろう。)

  • オーストラリアワクチン懐疑ネットワークはワクチンには中絶成分が含まれると主張する

Vaccines contain products of abortion, Australian Vaccination Skeptics Network claims
https://au.news.yahoo.com/a/38425108/vaccines-contain-products-of-abortion-australian-sceptics-claim/
AVNは連邦議会の照会に対して「オーストラリアで認められているワクチンのうちのいくつかは中絶胎児組織由来のヒト二倍体細胞を利用している」と語った。
保健省の予防接種ハンドブックによると一部のワクチンは「細胞系統」使って作られる。それはワクチンの成分にはならない。ある種の細胞系統(ヒト二倍体細胞系統WI-38と MRC-5)は1960年代に医学的理由で堕胎された胎児の組織に由来する。これらの細胞系統は40年以上実験室で培養されている。そして1960年代以降胎児組織から得られてはいない。
(HeLaもそうだけれど昔の生命医学研究って現代の常識からは微妙なのある。それだけ進歩しているということでもあるのだけれど、今ならできそうにない実験のデータは貴重だったりする。)

Fentanyl prescriptions double in NZ despite warnings
Thursday, 28 December 2017
https://www.odt.co.nz/news/national/fentanyl-prescriptions-double-nz-despite-warnings
健康の質と安全性委員会Health Quality and Safety Commissionの新しいデータによると、少なくとも年に1回、強力なオピオイドフェンタニル、メサドン、モルヒネオキシコドンペチジン)を処方された人の数が2011年の63000人から昨年は77000人に増えた。全国的には1000人中約17人が強力なオピオイドを処方されていて最も多いのはモルヒネで11.2人。フェンタニルは2011年の1000人中0.77から1.8に増加した。

  • 詐欺警告!2017年ACSHの最も議論をよんだ記事

ACSH
Quack Alert! ACSH's Most Controversial Articles of 2017
By Alex Berezow — December 27, 2017
https://www.acsh.org/news/2017/12/27/quack-alert-acshs-most-controversial-articles-2017-12331
ACSHは根拠に基づいた科学を推進しジャンクサイエンスを暴くことを仕事にしている。
例えばドクターOzは、我々が彼をインチキと呼んだとき激しく怒った。でも彼はインチキだった。もしインチキと呼ばれたくないなら、解決法は二つある。インチキを止めること、あるいは完全にインチキになることである。そしてアメリカ人は既にDr. Ozが詐欺師であると理解したようだ。彼の評価が5年前から70%下がった(番組の視聴者が減っているという調査へリンク)。願わくばDr. Ozには間もなく退場して欲しいものだ。しかし2017年には他にたくさんのいかさま師が現れた。2017年に最も議論をよんだ記事を以下に示す
#1:インフォグラフィック:ベスト及びワースト科学ニュースサイト
#2:The Lancetが奇妙なエディトリアルでカール・マルクスを称賛−一部の人たちは共産主義社会で生活したことが全くないにも関わらず共産主義を愛して止まない
#3:科学雑誌トップ100に社会科学がほとんどない−社会科学の雑誌には疑わしい研究や政治的社会的バイアスだらけの研究が多い
#4:ナチュロパスの人体実験で死亡 ターメリック点滴で若い女性死亡
#5:ターメリック:新しいスーパーフード、ではなくスーパーファッド
#6:FDAが遺伝子編集食品に意見募集
#7:シリアのBashar Al-Assad大統領と化学 サリンガス
#8:タイレノールは「これまで作られた最も危険な薬物」か?
#9:ワインを一杯飲んだことのある妊娠女性を批判するのは止めよう
#10:喫煙は疫学のヒトラー